2022.02.05(土)

「春の江戸時代料理再現食事会」を3月に開催
食を通じて日本の歴史と文化を体験!華やかな料理を
盛り付ける皿や鉢は伊万里焼が中心(田中本家博物館)

   2022年3月、長野県須坂市の豪商の館 田中本家博物館では、豪商田中本家が伝えてきた江戸時代の料理と器を楽しむ食事会を開催する。当時の古文書から江戸時代の宴席料理を再現。料理を飾る器は、所蔵品の陶磁器、漆器を使うため貴重な美術品に触れることができる。料理や器の解説もあり、食事を楽しみながら江戸時代の食文化が体験できる。

   江戸時代、須坂藩に仕えた商人田中本家は、北信濃一と言われるほどの豪商であった。現在は
田中本家博物館として江戸時代作庭の日本庭園や所蔵品を公開する博物館として運営されている。田中本家は須坂藩の迎賓館としての役割も担い、須坂藩の殿様や重役、藩関係の客人などをもてなしてきた。
   宴席の記録は、「諸客賄方控帳」など古文書として田中本家に伝えられてきた。この古文書には宴席の料理の献立や使われた器が記されており、当時の食文化を知ることができる貴重な資料だ。

古文書「諸客賄方控帳」
   「江戸時代料理再現食事会」は、この記録をもとに当時の宴席料理を再現し、江戸時代の料理と器を楽しんでもらう企画である。今回は嘉永4年2月の記録から、須坂藩の財政再建のため招かれた学者•石田小右衛門をもてなした料理を再現する。
   須坂藩は1万石ほどしかない小藩であったが、献立をみると山国でありながら海産物が中心の料理となっており、刺身や焼き物が並ぶ。江戸でも京都でもない地方にこのような豊かな食文化が育まれていたことに驚かされる。

写真はイメージ
   華やかな料理を盛り付ける皿や鉢は伊万里焼が中心。ご飯や汁物は堅牢な輪島漆器が使われている。江戸時代の料理を味わるだけではなく、貴重な所蔵品にふれることができるため、参加者の満足度は高い。
   当日は田中本家の12代目当主が自ら参加者をもてなし、田中本家の歴史、料理や器について解説をする。当主と会って話ができることもリピーターが多い理由のひとつだ。田中本家博物館では、3月•10月の年2回、季節に合わせ料理の内容を変えて、江戸時代料理再現食事会を開催している。なお、春の江戸時代料理再現食事会はオミクロン株の感染拡大をふまえ、参加人数を少数に控え、感染予防を徹底することで開催する。
 
タイトル「春の江戸時代料理再現会食会」
期間:2022年3月6日(日)、9日(水)、11日(金)、16日(水)、17日(木)、20日(日)、25日(金)
会場:田中本家博物館
参加費:1人16,000円
人数:1日10名限定
時間:受付11:00 食事11:50~ 館内案内13:20~ 終了14:00

申込方法:電話又はHPより事前予約。当日申込不可。 026-248-8008。田中本家博物館
HPのイベント申込フォームより予約( http://www.tanakahonke.org/event/)。