2018.05.15(火) |
魚のアラを養殖魚用飼料に活用し 育てた「循環フィッシュ」2種を発売 全国のくら寿司にて、5月11日より販売 |
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回転寿司チェーン「無添くら寿司」を運営する(株)くらコーポレーション(大阪府堺市、田中邦彦代表取締役社長)は、大手回転寿司チェーン初※の取り組みとなる、国産天然魚の食べられない部位を活用する「さかな100%プロジェクト」をスタートする。
まず最初の取り組みとして、魚のアラを養殖魚用飼料に活用し、育てた「循環フィッシュ」(宇和島産みかんぶり、宇和島産みかんサーモン)を5月11日(金)から全国のくら寿司で販売を開始する。
近年、養殖魚の餌の高騰による魚価の変動、また水産資源の管理や海洋環境の保護が注目されている。同社でも国産天然魚を提供する際に自社加工センター(貝塚センター)から出る、年間約600トンの骨やアラなどの食べられない部位の活用が課題としてあった。この度、そのような食べられない部位を活用する取り組みとして、大手回転寿司チェーンで初めて、国産天然魚を余すことなく(100%)活用する「さかな100%プロジェクト」を開始している。
「さかな100%プロジェクト」とは、天然魚の加工の際に出る骨やアラを、養殖魚用飼料として活用し、新たな魚を育てる、環境にも優しい取り組みだ。その取り組みから生まれる画期的な魚が「循環フィッシュ」だ。この度、(株)宇和島プロジェクトの協力を得て育てた循環フィッシュが「宇和島産みかんぶり」と「宇和島産みかんサーモン」である。
今回の取り組みの目的には、日本の漁業の活性化や国産天然魚漁業と国内養殖漁業を融合させることで相乗効果につなげること、そして漁師さんに獲っていただいた魚を最大限に活用することがある。魚を多く扱う企業として、「日本人が日本の魚を食べられる未来を創造する」という強い思いを実現すべく、この取り組みを推進していくとしている。
※(株)くらコーポレーション1社がトータル管理しているという意味において自社調べ。
■「循環フィッシュ」ができるまで
①国産天然魚を漁穫
②貝塚センターで加工
③食べられない部位を魚粉に加工、エサ製造会社で養殖魚の餌にする
※今回の販売2種商品はみかんの皮やオイルを混ぜた餌で生産
④生産者が③の餌で養殖
⑤循環フィッシュが完成
※将来的に、循環フィッシュの加工の際にでた食べられない部位も魚粉に加工(上記③に続く)
■協力会社のご紹介 (株)宇和島プロジェクト
宇和島の元漁協職員が立ち上げた水産商社(愛媛県宇和島市、木和田健一代表取締役社長)。自ら商品を開発し、生産から最終販売までのトータルコントロールを行うことで、宇和島地区全体の水産業者の地位向上を目指して設立した。「フード・アクション・ニッポンアワード2015」では、フルーティーフィッシュへの取り組みが評価され、商品部門(農林水産業分野)の最優秀賞を受賞。地方創生の企業として、注目が高まっている。
≪販売概要≫ みかんぶり
商品名/価格「宇和島産みかんぶり」「宇和島産みかんサーモン」/100円(税込108円)
みかんぶり•みかんサーモンは、愛媛県産のみかんの皮や皮から抽出されたオイルを混ぜた餌で飼育したくら寿司のオリジナル商品だ。爽やかなみかんの風味が広がり、食べやすいと好評をいただいている。
※5月11日(金)から、全国の「無添くら寿司」(404店舗、5月9日現在)にて販売。
※「宇和島産みかんサーモン」は4月13日(金)から販売しており、各店舗の仕入れ状況により順次「循環フィッシュ」に入れ替わり、5月11日(金)より、全店「循環フィッシュ」での提供になる。
※「フルーティーフィッシュ」「みかんぶり」「みかんサーモン」はくら寿司の登録商標。
■同社の「国産天然魚」に対する取り組み(天然魚プロジェクト)について
2010年より同社では、社員自らが国内の漁港を回り、直接目利きと仕入れを行う取り組みを実施。2014年からは産地直送の国産天然魚メニューの開発提供、翌2015年には福井定置網組合と契約し、福井県鷹巣漁港の定置網の「一船買い」を開始した。
産地から直接センターまで発送するチャーター便など、独自の輸送ルートで国産天然魚用加工センターへ配送し加工。毎日新鮮な国産天然魚を西日本約200店舗で販売した。さらに2017年4月には、愛媛県の魚島でも年間契約を開始するなど新たな産地を開拓。年間契約以外にも協力先を増やし、さらに安定した国産天然魚の仕入れが可能となり、同年11月にくら寿司全店舗での国産天然魚の販売を実現した。漁師や漁業関係者の方にとって売りやすい仕組み、そして最終的にはお客様、消費者にとって買いやすい価格になる。これこそが我々の目指す新しい水産流通の形であり、それを実現できるのはくら寿司であると自負している。
■くらコーポレーションにおける今までの「国産天然魚」に対する取り組み
・2010年1月 ご当地食材を手ごろな価格で提供する「ご当地フェア」(2011年1月~)の為の産地まわりを実施
・2014年9月 関西地区約60店舗にて、週末限定で国産天然魚メニューの提供を開始。
・2015年4月 福井定置網組合と契約し、福井市鷹巣漁港の定置網"一船買い"を開始。
福井県、高知県、三重県などに社員を駐在させ、仕入れを拡大。
国産天然魚メニューの提供を西日本200店舗へ拡充。
・2016年10月 大阪府貝塚市に天然魚加工センター「貝塚センター」を設立。
・2017年4月 愛媛県の魚島にて定置網の「一船買い」を開始。
・2017年11月 全国のくら寿司にて「国産天然魚メニュー」販売開始。
この件に関するお問い合わせ先は(株)くらコーポレーション 広報宣伝部(電話072-493-6153 FAX072-493-6154)。