(株)極洋と日本配合飼料(株)の合弁会社
クロマグロ完全養殖魚の沖出しに成功!
種苗生産、沖出し、養成、出荷まで宇和海エリアで
2014.09.28(日)
このたび、(株)極洋と日本配合飼料(株)の合弁会社極洋日配マリン(株)(林泰史代表取締役社長)が、クロマグロの 完全養殖魚による沖出しに成功した。
極洋グループと日配グループは、国内外におけるクロマグロの天然資源保護に向けた規制が強化される中、将来に向け持続的な水産資源の活用と安定的なクロマグロの供給を継続するため、両グループの合弁により平成24年11月に極洋日配マリン(株)を設立し、クロマグロの完全養殖に向けて取り組んで来た。
天然の親魚から採卵して人工孵化させた仔魚を約4年かけ親魚にまで養成し、この人工親魚からの採卵による人工孵化魚を沖出しすることができて初めて完全養殖魚となる。今年度、海上生簀設備、採卵用親魚の管理を含めた育成事業は順調に推移し、人工親魚から採卵した200万粒より種苗生産を開始、8月から9月にかけて、陸上の孵化場から新たに確保した人工種苗用漁場へ、約1万4千尾の完全養殖魚の沖出しに成功した。
両グループは、種苗生産、沖出し、養成、出荷までの全てを同一の宇和海エリアで完結させることで、生産効率を高め、養殖漁場の環境負荷を低減させることも実現している。日配による人工孵化技術及び仔魚から育成魚に至る各ステージでの成長を促す効率的な飼料開発と、極洋が持つ天然種苗からの蓄養経験及び技術の融合により、3年後の完全養殖クロマグロの出荷を目指している。
このお問い合わせは(株)極洋 企画部まで(電話03-5545-0703 〈受付時間〉平日9:00~17:00〈土曜•日曜•祝祭日を除く〉)。
高い加工技術を持った熟練の職人がお客様の要望に応える
一方、かつお•まぐろの生産•販売会社の極洋水産(株)(本社静岡県焼津市、松本哲生代表取締役社長)は、1997年(平成9年)に(株)極洋の子会社として設立されている。海外まき網船5隻による漁撈事業、マグロの加工事業、超低温冷蔵庫での保管事業を主力事業としている。2011年(平成23年)に新たにパプアニューギニア国とキリバス国にそれぞれ合弁会社を設立し、海外展開を推進している。
同社の職員は96名、船員は119名の計215名(平成26年3月31日現在)がおり、売上高は64億円(平成26年3月31日現在)ある。事業内容の海外まき網事業は、まき網船5隻(第3・5・6・7わかば丸、NIUPELALIP No.8)により、南太平洋および三陸沖(東沖)で主に操業している。漁獲物(かつお・キハダまぐろ)は主に焼津港に水揚げし市場に上場、販売を行っている。
まぐろの加工事業は、まぐろをラウンド(一匹そのもの)から店頭に並ぶまでの加工を行っている。冷蔵庫事業は超低温冷蔵庫(庫腹量8,000トン・温度-55℃以下)によりかつお•まぐろの保管を行っている。
大井川工場製造課では、第1工場(ロイン:四つ割り加工とブロック加工を主体)と第2工場(柵主体)から成り、両工場で年間4,000トンの製品を生産している。また加工時に出る残さいは、魚粉、ペットフード、その他向けに仕分けして販売しており、加工原料から産業廃棄物を全く発生させず、原料の製品化では100%有効利用を行っている。
極洋グループの企業行動憲章にある「安全で安心な食品を提供する」ことを第1に日々生産にあたっており、工場での検査は、製品の細菌検査をはじめとして、使用する原料、井戸水、加工場内で使用する器具等の細菌検査を徹底しており、また製品出荷にいたるまで衛生管理には万全の体制であたっている。
〈グローバルなバックグランドときめの細かい対応〉
世界の海と繋がる空間「超低温冷蔵庫」に併設された加工場では、高い加工技術を持った熟練の職人がお客様のご要望に応え、よりご満足頂ける商品を提供できるよう日々努力している。徹底した衛生管理体制と独自の出来高管理システムのもと、安心、安全な製品を全国各地に供給している。
〈まぐろ加工へのこだわり〉
第一工場では用途が汎用なロイン、ブロック製品を、第二工場では利便性のあるサク製品を生産している。まぐろを無駄なく巧みに活かしきるため、原料の状態を的確に見極め、状態に応じてひとつひとつ丁寧に加工している。同社の強みと特徴は、技と経験とチームプレーで、獲れたての鮮度と美味しさを保つ製品作りを心掛けていることだ。