国立研究開発法人 水産研究•教育機構が、今年度(令和6年8月から12月)の道東から常磐海域におけるサンマの漁況を「低水準(昨年と同水準)」と発表した。
   国立研究開発法人 水産研究•教育機構 水産資源研究所が、関係研究機関による資源調査結果等を踏まえ、今年度の道東から常磐海域における海況及びサンマの漁況見通しを取りまとめまた。本漁海況予報は、水産庁の「水産資源調査•評価推進事業」により、漁業者や流通加工業者等の操業効率化や経営安定化、さらに資源の合理的•持続的利用の推進を目的として行っている。
今年度の見通し
【漁況：令和6年8月から12月】
・漁期を通じた来遊量は、低水準となる(昨年と同水準)。
・漁期を通じた漁獲物に占める1歳魚(注)の割合は昨年並み。1歳魚の体重は昨年を下回る。
・8月から9月にかけては北海道からウルップ島の東方沖の東経150度から東経160度の公海に漁場が形成される。10月には道東海域、北方四島周辺海域及びそれらに隣接する公海に魚群が来遊し、漁況は一時的に上向く。
（注)1歳魚とは、例年6月から7月のサンマ資源量直接推定調査時に体長27cm以上で、8月以降の漁期中に体長29cm以上になると予測されるもの。

図1.令和6年6月から7月に行った表層トロールによるサンマ資源量直接推定調査の結果(円の面積は採集個体数、赤は1歳魚、青は0歳魚、×は採集がなかった調査点を示す)
【海況：令和6年8月から9月上旬】
・近海の黒潮続流の北限位置はやや北偏～極めて北偏で推移する。
・親潮第1分枝の張り出しはやや北偏で推移し、三陸沖に冷水域が残る。
・親潮第2分枝の南限はかなり南偏～かなり北偏で推移する。図2


図2.海況の今後の見通し(上図：8月中旬予想図、下図：9月上旬予想図）
   予報の詳しい内容については、水産研究•教育機構の参考資料を御覧下さい。
 
（参考）
水産研究•教育機構参考資料リンク「2024年度 サンマ長期漁海況予報」
https://www.fra.go.jp/shigen/fisheries_resources/forecast/files/sanma20240730.pdf
(fra.go.jp)　
水産研究•教育機構参考資料リンク「2024年度 第3回 東北海区漁海況予報」
20240730 ｜プレスリリース｜水産研究・教育機構 (fra.go.jp)　
 
   この件のお問い合わせ水産庁 増殖推進部 漁場資源課 (担当)水垣、古賀、中里まで(電話03-3502-8111<代表>内線6803   ダイヤルイン03-6744-2380)。予報の詳細についてのお問い合わせ。
・漁況について
国立研究開発法人 水産研究•教育機構 広域性資源部(横浜、八戸) 南川、冨士、巣山、宮本まで（横浜) 電話045-788-7615 （八戸) 電話0178-33-3411 ・海況について国立研究開発法人 水産研究•教育機構 海洋環境部  清水、筧まで（塩竃) 電話022-365-1191