2019.11.02(土) |
イセ食品のグループ会社はやま農場(福島県田村市)が操業再開 年間最大で240万羽の若鶏を生産できる国内最大規模の養鶏農場建設 食の安全や循環型農業への寄与も期待できる大規模農場 |
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はやま農場外観
はやま農場外観
鶏卵業界最大手のイセ食品(株)(本社埼玉県鴻巣市、伊勢彦信代表取締役))は、グループ企業である、東日本大震災で被災した(有)はやま農場(福島県田村市)が約8年ぶりとなる操業を再開することを発表した。本農場は国内最大規模を誇る養鶏農場となり、若雌(卵を産む前の雌鶏)の収容羽数が100万羽、年間最大で240万羽を生産する。
はやま農場は農場を福島県伊達郡川俣町山木屋地区から田村市船引町堀越地区に場所を移し、鶏舎10棟を新設した。2017年11月より農場建設が進められていたが、2019年8月8日にすべての工事が完了し、操業が再開する運びとなった。農場の一部は2018年10月から操業を再開していたが、すべての鶏舎のフル稼働は2019年12月下旬を予定している。
はやま農場の特徴
はやま農場 で飼育されている若雌(雛)
イセ食品グループでは安心安全の卵をお届けするため、飼料設計・種鶏・孵化・育成・採卵・パッキング・配送に至るまでの全工程を自社で一貫して行う「イセ インテグレーション システム」を採用している。
今回、操業が再開されるはやま農場は「イセ インテグレーション システム」の中でも、ふ化した雛を育て、採卵施設へ出荷されるまでのプロセスを担当しているが、大きな特徴として雛に抗生物質を用いずに飼育を行う点がある。
イセ食品グループでは、長年に渡る卵の研究•開発のノウハウにより、最新鋭の設備の導入だけではなく、鶏舎への徹底した飼養•衛生管理を行うことで、抗生物質を使用しなくても健康で良質な雛を飼育することが可能になった。雛の飼育段階から抗生物質を用いないため、雛から育った鶏から採卵される鶏卵や雛のフンなどにも抗生物質が含まれず、鶏卵の安全性は勿論、フンを活用した農業用肥料も安全性が担保され、環境に優しい「循環型農業」にも寄与できることが期待できる。
<「はやま農場」整備概要>
(1)事業期間:第一期工事 2017(平成29)年11月27日~2018(平成30)年9月26日
第二期工事 2018(平成30)年10月3日~2019(令和元)年8月8日
(2)整 備 地 :福島県田村市船引町堀越字柴平69番地5
(3)規 模: 敷地13.8ha 施設総面積:約24,100㎡(鶏舎10棟、付帯施設他)
(4)総事業費: 78億円
(5)設計コンセプト:
①防疫・衛生対策のリスクを最小限にした鶏舎構造、車両•人の導線管理を可能とする農場設計 ②抗生物質を使用しなくてもよい健康な雛の生産
③環境対策を考慮した仕組み•脱臭槽の完備
④良質な肥料の生産を可能にし、地元農家へ提供
(6)事業内容:
雛(1日令)を導入し、はやま農場で120日間飼育の後、イセ食品グループ会社の採卵施設に出荷
<イセ食品(株)について>
イセ食品(株)は、創業1912年(明治45年)の鶏卵業界のリーディングカンパニー。1912年(明治45年)に富山県高岡市で、鶏の遺伝、育種改良事業に着手して以来、1932年(昭和7年)には321卵(※4)日本記録を樹立、1958年(昭和33年)と1959年(昭和34年)にはそれぞれ365卵(※4)を記録し、2年連続で世界記録を樹立するなど、日本養鶏業界において貢献してきた。
美味しさや健康はもちろんのこと、安心•安全としての食のあり方を追求し、未来への責任を果たしていくため、次世代に繋がるエコロジーへの取り組みも進めている。今後も卵を起点にした付加価値の高い商品開発に挑戦した「安全な食品」をベースに、新しい価値の創造とすべての生活者に健康と豊かな未来をお届けしていく。※4:1羽の鶏が1年間に産む卵の数を指す。
<会社概要>
社名:イセ食品株式会社
本社:鴻巣本社 〒365-8555 埼玉県鴻巣市箕田3440
東京本部 〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-10-1東京交通会館8F
代表:代表取締役 伊勢彦信
創業:1912年(明治45年)
設立:1971年(昭和46年)6月
資本金:2000万円
従業員数:722名/2019年(平成31年)1月期
売上高:464億円/2019年(平成31年)1月期
事業内容:鶏卵の販売、加工卵の製造
公式サイト:https://www.ise-egg.co.jp/