14.10.06(月)

 全国2位の生産量を誇るラ・フランス。県内の西洋なし栽培面積の8割を占める主要な品種だ。なめらかな舌触りで果汁が多く、食味が良好なことが特徴である。主な産地は下伊那地域、長野地域、出荷期間は10月上旬〜10月中旬、入手先は県内の青果店、農産物直売所等で求めることが出来る。

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 1864年にフランスで発見された「ラ・フランス」。そのおいしさで「我が国を代表するにふさわしい果物である」と称賛されたことから名前が付いたと言われている。「バター・ペア」とも呼ばれる「ラ・フランス」は、特有の香りとなめらかで果汁たっぷりの果肉が特徴。まさに西洋なしの最高峰である。
 平成23年特産果樹生産動態調査によると、全国1位は山形県で面積829㌶、全国シェア77.9%、2位は長野県90㌶8.4%、3位は岩手県44㌶4.1%となっている。
 産地のJAみなみ信州では「みなみ信州の温暖な気候風土を活かして生産された西洋なし「ラ・フランス」は、香り豊かで果汁が多く、とろけるような食感が人気の果物です。西洋なしをおいしく食べるには「追熟」が必要で、ヘタの周りが軟らかくなって、いい香りがしてきたら食べ頃です。是非ご賞味ください」と話している。「追熟」とは果実を収穫した後に食べ頃まで待って熟させること。
 産地の問い合わせ先は下伊那園芸農業協同組合 果実課 担当:都筑義剛、松尾初照まで(電話0265-22-2001 FAX0265-53-4000)。
果樹試験場「西洋なし」研究。「ラ・フランス」が導入される前、西洋なしは加工用として平棚で栽培されたり、高く、大きな樹で栽培されていた。試験場では「ラ・フランス」を導入するにあたり、作業しやすいように樹を小さく維持し、早く から果実をならせ、果実の品質を揃える栽培管理技術を研究した。その成果である台木にマルメロを用いた “わい化栽培”の技術は、今では広く生産現場に普及している。

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