2022.10.25(火) |
<外食市場 9月の動向>
新型コロナ感染者数が減り
月後半は店内飲食が回復
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一般社団法人日本フードサービス協会(東京都港区、近藤正樹会長)は協会会員社を対象とした外食産業市場動向調査2022年9月度の集計結果をまとめた。「外食産業市場動向調査」は新規店も含めた「全店データ」を業界全体及び業態別に集計し、従来の前年同月比に加えて2019年同月比も算出し掲載している。
全体概況の9月の外食産業の売上げは、新型コロナ第7波が峠を越え月後半にかけて客足に回復の動きが見られたことで、「緊急事態宣言」等の影響を受けた前年を上回り、全体売上げは119.7%、19年比でも94.1%と、8月よりも明るい兆しが見えてきた。飲酒業態はコロナの打撃が大きく苦境が続くが、宴会などの顧客獲得に向けて情報発信を再開している。
業態別概況のファーストフード業態は、コロナに起因するテイクアウト•デリバリーの売上増は一段落の気配だが、売上げ自体は引き続き堅調で、加えて店内飲食の回復もあり、全体売上げは108.2%、19年対比では108.3%となった。
「洋風」はドライブスルーの増設等とキャンペーン商品の強化で売上げを伸ばし、104.6%とコロナ以前よりも好調。「和風」は期間限定メニューが奏功し売上111.1%。「麺類」は昼間を中心に都心部の店内飲食が復調し、売上げは120.5%、19年比は88.2%となった。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、回転寿司で値上げをしない安い価格設定が支持され、売上げは106.8%となった。「その他」は「アイスクリーム」が大規模施設や繁華街の売上げを伸長し113.3%となったが、19年対比では87.0%であった。
ファミリーレストラン業態の全体売上げは132.1%と、前月よりは上向いているものの、平日を中心にした夜間の集客が依然として不振であり、19年比では81.2%に留まった。「洋風」は売上げ122.7%、「和風」は139.3%となったが、九州•四国•中国地方で台風14号の被害が大きく、夜間の集客も振るわず、そもそも深夜帯の営業時間が減少していることなどから、19年比では「洋風」71.2%、「和風」82.3%に留まっている。「中華」は持ち帰りと店内飲食がともに好調で、売上げ124.3%。「焼き肉」はコロナ感染の減速にともない大都 市圏店舗が好調で売り上げ167.7%、19年比でも104.4%となった。
パブ•居酒屋業態は、昨年はほとんど営業できない店舗が多かったため、営業制限のない今年の売上比は568.8%と大幅に伸びたが、コロナ以前の19年比では53.7%にすぎず、小規模宴会の需要は少しずつ戻りつつあるものの依然厳しい。
ディナーレストラン業態は個人需要が戻り、売上げは164.9%だが、平日夜間の法人需要がなかなか戻らず、コロナ感染の拡大に対応が追いつかなかったところもあり、19年比は80.5%に留まった。喫茶業態の売上げは前年比128.2%となったが、シルバーウィーク連休の悪天候や台風の影響で、営業できなかった店舗もあり、19年比では80.1%であった。
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