2022.01.01(土) |
令和2年(令和2年1月~令和2年12月)
外食産業市場規模推計
一般社団法人 日本フードサービス協会
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外食産業の市場規模は令和2年(令和2年1月~令和2年12月)の外食産業は、新型コロナウイルス感染症の発生により、消費者の行動自粛に加え、政府の緊急事態宣言発令、自治体の営業時間短縮要請などにより深刻な影響を受けた。さらに海外からの入国制限によりインバウンド需要が大幅に減少し、市場規模は前年比30.7%減少の18兆2005億円と推計された。
各部門ごとの推計値は以下のとおりである。(参考)推計値には消費税を含む。外食産業の分類は、基本的に「日本標準産業分類(総務省)」(平成14年改訂)に準じている。
給食主体部門の飲食店、宿泊施設、社員食堂、病院給食などを含む「給食主体部門」の市場規模は、市場規模全体の85.3%を占め、15兆5338億円と前年より26.9%減少した。営業給食「給食主体部門」のうち、飲食店、宿泊施設などの「営業給食」の市場規模は、全体の69.8%を占め、12兆7065億円で、前年より29.0%減少している。
①「飲食店」の市場規模は前年より24.7%減少し、10兆9780億円となった。内訳をみると、ファミリーレストランや一般食堂、専門料理店等を含む「食堂•レストラン」(対前年28.5%減)、立ち食いそば•うどん店を含む「そば•うどん店」(同26.9%減)、回転寿司を含む「すし店(同18.3%減)、ファーストフードのハンバーガー店、お好み焼き店を含む「その他の飲食店」(同1.4%減)はいずれも減少した。
②ホテル、旅館での食事•宴会などの「宿泊施設」の市場規模は、旅行客の減少によりインバウンド需要が3月以降ほぼ無くなるなどの影響で、前年より46.0%減少した。
集団給食の市場規模は、全体の15.5%を占め、2兆8273億円と前年より15.7%減少した。
①「学校給食」(主として小学校、中学校等の給食で、大学の学生食堂は含まない)は、コロナによる休校などの影響で16.9%減となった。
②「事業所給食」は、テレワークの増加など働き方の変化が影響し、「社員食堂等給食」は18.5%減、「弁当給食」は22.3%減となった。(注1)
③「病院給食」は、コロナ禍で通常の医療活動が減少したことなどから、5.2%減少した。
④「保育所給食」は、コロナ下で登園自粛要請に従ったところもあり、前年より18.1%減少した。
料飲主体部門の市場規模は、全体の14.7%を占め、2兆6667億円と前年より46.8%減少した。飲酒業態を中心に夜間の営業自粛などが大きく影響した。
①「喫茶店」は、前年より31.6%減少し、8055億円となった。
②「居酒屋•ビヤホール等」は、前年より36.0%減少して6489億円に、「料亭•バー等」は、前年より57.1%減少して1兆2123億円となった。
料理品小売業(事業所給食中の弁当給食を除く)の持ち帰り弁当店や惣菜店などの「料理品小売業(事業所給食中の弁当給食を除く)」の市場規模は、7兆928億円で前年より1.8%減少した。(注2)
広義の外食産業市場規模は、外食産業市場規模に「料理品小売業(重複する弁当給食を除く)」の市場規模を加えた「広義の外食産業市場規模」は、25兆2933億円で前年より24.5%減少した。
(注1)「弁当給食」とは、契約により弁当を事業所に配達する形態をいい、持ち帰り弁当などは含まない。
(注2)従来、外食産業市場データでは「事業所給食中の弁当給食の売上」を含んだものを「料理品小売業」の売上としてきたが、ここでは「I.外食産業市場規模」+「II.料理品小売業(弁当給食を除く)」=「III.広義の外食産業の市場規模」として捉える方が分かりやすいと考え、Iと従来の料理品小売業で、データが重複する「事業所給食中の弁当給食の売上」4182億円を差し引いた7兆928億円を料理品小売業(事業所の弁当給食を除く)の市場規模として紹介している。
外食産業市場規模推計値.pdf
推移表.xlsx
このお問い合わせ先は一般社団法人 日本フードサービス協会 附属機関 外食産業総合調査研究センターまで(〒105-0013 東京都港区浜松町1-29-6 浜松町セントラルビル10階 電話03-5403-106)。