2022.01.01(土)

千曲市内の保育所で
腸管出血性大腸菌の
集団感染事例が発生

   千曲市内の保育所で、腸管出血性大腸菌(O26)の集団感染事例が発生した。帰宅時、食事前、トイレの後はよく手洗いをするなど、感染予防に努めましょう。
   12月24日に、千曲市内の医療機関から腸管出血性大腸菌感染症無症状病原体保有者3人(O26)の届出があり、いずれも千曲市内の同じ保育所に勤務していることが明らかとなったため、長野保健所がこの保育所に対する調査を開始した。
   その後、職員•園児に対する検便を順次実施した結果、12月31日までに無症状病原体保有者10 人の感染者が確認された。
   感染者数(12月24日から12月31日までの状況)は、O26感染者職員10人(0)、感染者園児0人(0)。※( )感染者のうち患者数。※:感染者とは患者と無症状病原体保有者(感染者のうち、症状はないが菌を保有している者) の合計数を指す。
   感染者の健康状態について、現時点で症状を呈している方はいない。保健所の対応は、保育所及び家庭に対して、職員•園児らの健康調査と感染拡大防止を徹底し、体調に変化がある場合は医療機関を受診するよう指導している。併せて、感染が確認された職員については、感染させるおそれがある業務を控えるよう指導している。
【特記事項】今回の発表は、腸管出血性大腸菌の感染拡大への注意を促すために同一施設で10人以上の感染者が確認されていること受け公表するものです。患者等へのプライバシーを尊重した対応をお願いします。
LinkIcon参考資料.pdf
その他(参考資料)
<腸管出血性大腸菌感染症の届出件数>
 
   腸管出血性大腸菌とは、腸管出血性大腸菌は毒力の強い「ベロ毒素」を出すのが特徴で、この毒素により腹痛や水様性下痢などの症状を引き起こす。代表的な「O157」の他「O26」「O111」などが知られている。
   腸管出血性大腸菌感染症の特徴的な症状は、3日~1週間の潜伏期間の後、腹痛や水様性下痢を引き起こし、後に出血性の下痢となることもある。合併症として溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症することがある。成人では感染しても症状がなかったり軽い下痢だけの場合もあるが、乳幼児や小児、高齢者では重症化することがあるので注意が必要だ。
家族に腹痛や下痢等の症状を有する方がいたら
○すぐ医療機関を受診しましょう
○患者の便を処理する場合には、ゴム手袋を使用するなどしましょう。もし触れた場合は、石
   けんでよく泡立てて流水で手洗いを行いましょう
○患者の便で汚染された下着等は、塩素系漂白剤などでつけおきしてから、家族のものとは別
 に洗濯をしましょう
○バスタオルや手拭きタオルは共用せず、個人用のものを準備しましょう
○接触者については、家庭での入浴機会を通じた感染のおそれがあります。患者はできるだけ
   浴槽につからず、シャワー又はかけ湯を使うか、最後に入浴しましょう
施設における感染拡大を防止するために
○トイレは定期的に清掃を行い、トイレ使用後は手洗いを徹底させるとともに、手拭きは個別
   のタオル又はペーパータオルを使用しましょう
○施設内外の衛生管理、職員の衛生管理及び消毒を徹底しましょう
 
   この件のお問い合わせは長野保健福祉事務所健康づくり支援課 (課長)小林秀子 (担当)丸山聡まで(電話026-225-9045<直通>  026-223-2131<代表>内線124  FAX026-223-7669  E-mail  nagaho-kenko@pref.nagano.lg.jp)。