2020.03.25(水) |
<外食市場2月の動向> うるう年•休日数増などの特殊要因で 売上は前年を上回る |
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2月の全体概況は、新型コロナウイルス(以下新型コロナ)の影響は、業態、立地等によって明暗が分かれた。FFが好調な持ち帰り需要に支えられ上振れした一方、DR•居酒屋業態は、インバウンドや宴会需要の減少から、月の後半、特に政府から大規模イベントなどの自粛要請が行われた最終週以降は、客足が減少し売上げへの打撃が目立った。だがうるう年の本年は2月の日数自体が多く、また天皇誕生日で祝日が増えたなどの特殊要因とあいまって、土曜日が1日多い曜日周りも幸いし、月間では外食全体の売上げは104.8%と前年を上回った。
2月後半以降の新型コロナウイルスの売り上げへの影響(概況)については別紙を参照下さい。
別紙.pdf
業態別概況では、ファーストフード業態の全体売上げは109.8%と前年を上回った。「洋風」は引き続き期間限定商品やお得なランチメニューの好調に加え、テイクアウト、宅配、ドライブスルーなどが好調で売上げは114.0%。「和風」は牛丼各社で電子決済の40%還元キャンペーンが好調で、売上げ108.6%。「麺類」も同じく電子決済還元や肉増量メニューなど各種キャンペーンが奏功し、売上げ104.7%。「持ち帰り米飯•回転寿司」は下旬以降、弁当の持ち帰りが伸び、売上105.8%。「その他」は「アイスクリーム」も電子決済還元など各種キャンペーンが好調で、売上げ108.5%となった。
ファミリーレストラン業態の全体売上げは102.0%と前年をわずかに上回った。 「洋風」と「和風」は、月後半を中心に新型コロナの影響で客数減が顕著だったものの、うるう年や休日増などの特殊要因に助けられ、月間ベースの売上げは「洋風」97.0%、「和風」96.1%の打撃にとどまった。「中華」は餃子などのテイクアウトの好調で売上げは107.7%。「焼き肉」は店によりまちまちであったが、メディア露出や半額キャンペーンが奏功したところや、休日の多い曜日周りもあり売上げは増加して124.4%となった。
パブ•居酒屋業態の 飲酒業態は、立地や客層により新型コロナの影響に差があり、若年層やプライベート需要の多い店では影響が比較的少なかった一方、観光地立地や法人の宴会需要が多い店は、月後半を中心に大きな打撃を受けた。自粛要請が出された2月最終週以降は、多くの企業で売上げが落ち込んだが、うるうによる日数増等でいくぶん緩和され、月間ベースでは「パブ•ビアホール」は売上げ90.4%、「居酒屋」は売上げ95.2%となった。
ディナーレストラン業態では、デイナーレストランも新型コロナの影響で観光地立地や法人の宴会需要が中心の店では集客減が目立ち、売上げは97.4%となった。特に2月最終週に売上げが落ち込む企業が多く、3月にはさらなる打撃が予想される。
喫茶業態では 引き続き価格改定などで単価が上昇しているものの、新型コロナの影響で商業施設立地の店舗を中心に客足が落ち、売上げは98.9%となった。