体験型の巨大商業施設、千葉市幕張にイオンの旗艦店
イオンモール幕張新都心、12月20日グランドオープン
イオンは16日、千葉市に12月20日開業する日本最大級のショッピングセンター、イオンモール幕張新都心を関係者に公開した。イオングループ本社が立地する幕張新都心初の大型SP出店で、イオンが総力を結集した旗艦店となり、17日〜19日がプレオープン、20日がグランドオープンとなる。
総賃借面積は12万8000㎡で、埼玉県越谷市のイオンレイクタウンに次ぐ規模(国内のSPモールでは全国3番目の規模)だ。東西1.5㎞の敷地に目的別の4館(四つのモールで構成)が配置され、新業態が91店舗、千葉県初出店は85店舗と合計360店舗が入居している。
全てのモールが二階連絡橋で結ばれ、巡回バスやベロタクシーが運行される。4つモールはグランドモール「大人のライフスタイルモール」、ファミリーモール「ファミリーのライフスタイル」、アクティブモール「スポーツ&家電のライフスタイル」、ペットモール「ペットのライフスタイル」となる。
この他に多彩なエンターテイメントや体験型施設といった吉本興業の劇場や職業体験ができるテーマパーク「カンドゥカフェ」(アジア初出店)、東映ヒーローワールド、ペットと楽しめるドッグカフェやペットホテルなどエンターテイメント施設が充実しているのが特徴だ。商圏を関東全域と広く設定し、幕張メッセや千葉マリンスタジアムなど周辺施設の利用者にも来館を促す。初年度は3500万人の来館者を見込んでいる。
「“楽しさ”の演出を中心に価格に頼らない新しい売り方のモデルにしたい」というイオンモールは全国の注目の的だ。同施設に約5000億円が投じられている。
サンクゼールが新業態「久世福商店」を提案
「ザ・ ジャパニーズ グルメ ストア」がコンセプト
イオンモール幕張新都心 グランドモールに出店
(株)サンクゼール(本社飯綱町、久世良三社長)は、かねてより和をベースとしたショップの開発を進めて来ており、この度千葉県のイオンモール幕張新都心グランドモールに新業態の「久世福商店」を出店した。
「久世福商店」はザ•ジャパニーズ グルメ ストアをコンセプトに全国各地の生産者と共同開発した美味しい食品、こだわりのキッチン雑貨を多数取り揃えた76坪の店舗だ。そしてグローバル市場で一目でわかる存在感、欧州3大グロッサリーブランドと肩を並べる日本発の食物販ブランドを目指している。デザイン理念も世界に通じる「ジャパニーズ クールモダン」だ。
さて店名の謂れは、昭和9年に東池袋で久世商店が創業したことに始まる。当時はターバン印の商標で手作りのトマトケチャップやウスターソースの製造販売を開始した。創業者の久世福松氏は千葉県銚子の出身。創業者の三男として生まれたのが良三氏。大学卒業後、大手スーパーの仕入れ担当などを経て、長野県の斑尾高原でペンションを経営。ペンションを必死で切り盛りする傍ら、手作りジャムを製造販売する斑尾高原農場を設立し、現在の(株)サンクゼールを創業する。「久世福商店」の店名は、困難な時代に活路を見出した久世商店を創業した福松氏の商道徳を受け継ぎ、久世に「福」を付けて久世福商店とした。今回の久世福商店のブランドで、サンクゼールワイナリー、サンクゼールマルシェとともに3つのブランドが生まれた。また、三方良しの商道徳は、「売って良し、買って良し、世間良し」。三位一体の経営理念、社長の良三氏の「三」も含めて久世福商店のブランド理念に込められている。
グランドモール1階「ぐるめぐり」エリアに出店した、和をベースにした久世福商店は、蔵造りのイメージもあり、量り売りコーナーやキッチンスタジオ等を設け、地方のいいものをふんだんに取り入れている。同店のスタッフは当初は現地採用も含めて10名、投資額3,500万円で年商2億円を見込んでいる。今後の出店は通常店舗で40坪、4〜5年で40店舗を計画している。また、2014年春には長野市善光寺大門町に久世福商店本店(1階、2階合わせて35坪)を開業する。