台風等の影響を受け、売上高は 6カ月ぶりに前年を下回る
(社)日本フードサービス協会は10月の外食産業市場動向調査を発表している。
10月の全体概況は、相次ぐ台風の接近や秋雨前線の影響で全国的に降雨量が多く、消費者の来店意欲を押し下げ、全体の客数は96.6%と大きく前年を下回った。
一方で客単価は前年を上回り101.8%となったが、全体の売上げを押し上げるには至らず、売上高は98.4%と6ヵ月ぶりに前年を下回った。
業態別概況では、ファーストフード業態の全体売上げは96.6%と前年を下回った。洋風は比較的高価格のフェアメニュー等により客単価が上がったものの、荒天の影響に加え、店舗数の減少もあり、客数は88.4%と大幅に減少し、売上げも91.8%と前年を下回った。
和風は客数、売上高ともに7ヵ月連続して前年を上回った。麺類は出店効果等で引き続き好調。持ち帰り米飯・回転寿司は、店舗数の減少や悪天候の影響で売上高は前年を下回った。その他は天候要因などで客数は減少したものの、売上高は前年並みとなった。
ファミリーレストラン業態は、悪天候の影響を受けたものの、中華以外の業種では好調を維持しており、業態全体の売上げは102.2%と6ヵ月連続して前年を上回った。引き続き単価が高めのメニューが好調で、客単価は洋風が101.6%、和風が101.1%、焼肉が102.4%となり、出店効果とあいまって業態全体の売上げを押し上げる要因になっている。
パブ・居酒屋業態の全体売上げは前年に及ばず92.1%となった。パブ・ビヤホールは、季節キャンペーンなどで客数は増加したが客単価が低下し、また、居酒屋はとくに相次ぐ台風の接近で客数が減少したことが売上げに響いた。
ディナーレストラン業態は、台風の影響もあり客数は減少したが、客単価が上昇し、全体売上げは100.1%と前年実績をクリアした。喫茶業態は、フェア品の強化や新商品の投入で客単価は上がったが、天候不順などから客数が前年を下回り、全体売上げは99.7%とわずかに前年に及ばなかった。
対前年同月比