2023.07.28(金)

サンマの長期漁海況予報発表に
令和5年度サンマ長期漁海況予報
(道東~常磐海域)水産庁

   国立研究開発法人 水産研究•教育機構が、今年度(令和5年8月から12月)の道東から常磐海域におけるサンマの漁況を「低水準(昨年と同水準)」と発表した。
   国立研究開発法人 水産研究•教育機構 水産資源研究所が、関係研究機関による資源調査結果等を踏まえ、今年度の道東から常磐海域における海況及びサンマの漁況見通しを取りまとめた。本漁海況予報は、水産庁の「水産資源調査•評価推進事業」により、漁業者や流通加工業者等の操業効率化や経営安定化、さらに資源の合理的•持続的利用の推進を目的として行っている。
<今年度の見通し>
【漁況:令和5年度8月から12月】
・漁期を通じた来遊量は、低水準(昨年と同水準)。
・漁期を通じた漁獲物に占める1歳魚(注)の割合は昨年を上回る。1歳魚の体重も昨年を上回り、110gから120gが主体となる。
・8月は千島列島東方沖の公海(東経160度以西)に漁場が形成される。9月の主漁場は引き続き公海ではあるが、北海道周辺及び千島列島周辺において、散発的に来遊する小規模な魚群により偶発的に漁場が形成される可能性がある。10月以降も三陸海域を含む日本近海へはほとんど来遊せず、漁場は公海を中心に形成される。
(注)1歳魚とは例年6月から7月のサンマ資源量直接推定調査時に体長27cm以上で、8月以降の漁期中に体長29cm以上になると予測されるもの。

図1 令和5年6月から7月に実施した表層トロールによるサンマ資源量直接推定調査の結果(円の面積は採集個体数、赤色は1歳魚、青色は0歳魚、×は採集のなかった調査点を示す)
【海況:令和5年度8月から9月上旬】
・近海の黒潮続流の北限位置は極めて北偏で推移する。
・親潮第1分枝の張り出しは平年並み~かなり北偏で推移する。
・三陸沖の暖水塊は北上し、三陸のはるか沖合の暖水塊は停滞する。根室半島沖に暖水塊が形成される。

図2 海況の今後の見通し(上図:8月中旬予想図、下図:9月上旬予想図)
   予報の詳しい内容については、水産研究•教育機構の参考資料を御覧下さい。
(参考)
水産研究•教育機構参考資料リンク「2023年度 サンマ長期漁海況予報」 LinkIcon 20230728sanmayohou.pdf (affrc.go.jp)
水産研究•教育機構参考資料リンク「2023年度 第3回 東北海区漁海況予報」
LinkIcon 20230728|プレスリリース|水産研究・教育機構 (affrc.go.jp)
水産庁令和4年7月29日付けプレスリリース「令和4年度 サンマ長期漁海況予報(道東~常磐海域)」
サンマの長期漁海況予報が発表されました:水産庁 (maff.go.jp)
 
   この件のお問い合わせはお 水産庁 増殖推進部 漁場資源課 (担当)水垣、古賀まで(電話03-3502-8111<代表>内線6803  ダイヤルイン03-6744-2380)。

(予報の詳細についてのお問い合わせ)
・漁況について
国立研究開発法人 水産研究•教育機構
担当者 : 企画調整部門(横浜) 上原
            広域性資源部(横浜、八戸) 冨士、巣山、宮本
(横浜) 電話045-788-7615 
(八戸) 電話0178-33-3411 
・海況について
国立研究開発法人 水産研究•教育機構
担当者:海洋環境部 清水、筧
(塩竃) 電話022-365-1191