2022.07.29(金)

サンマの長期漁海況予報を発表
(道東~常磐海域)、来遊量は昨年を
上回るが依然として低水準

   国立研究開発法人 水産研究•教育機構 水産資源研究所が、今後)令和4年8~12月)の道東~常磐海域におけるサンマの漁況を「来遊量は昨年を上回るが、依然として低水準」と発表した。
   国立研究開発法人 水産研究•教育機構 水産資源研究所が、関係試験研究機関による資源調査結果等を踏まえて、今後の道東から常磐海域における海況及びサンマの漁況見通しを取りまとめている。本漁海況予報は、水産庁の「水産資源調査•評価推進事業」により、漁業者や流通加工業者等の操業の効率化や経営の安定化、さらに資源の合理的•持続的利用の推進を目的として行っている。
 今後の見通し(漁況:令和4年8月から12月まで、海況:令和4年8月から9月上旬まで
【漁況】
・漁期を通じた来遊量は、昨年を上回るが依然として低水準。
・漁期を通じた漁獲物中の1歳魚(注)の割合は昨年を下回る。1歳魚の平均体重も昨年を下回り、100gから110gが主体となる。
・漁場は8月から9月は択捉島東方沖の公海に形成される。10月以降、道東海域以南の排他的経済
   水域(EEZ)及び隣接する公海に形成される。三陸海域への魚群の南下時期は例年より遅く、10月下旬頃になる見込み。
(注)1歳魚とは6月から7月のサンマ資源量直接推定調査時に体長27cm以上で、8月以降の漁期中に体長29cm以上になると予測されるもの。

図1 令和4年6~7月に実施した表層トロール漁獲試験によるサンマ資源量直接推定調査の結果。円の大きさは採集個体数、赤色は1歳魚、青色は0歳魚、×は採集のなかった調査点を示す。東経150度~東経160度の範囲は、他の海域に比べ漁獲能力の高い大型の網で採集した。
【海況】
今後の見通し(令和4年8月から9月上旬)
・近海の黒潮続流の北限位置はかなり北偏で推移する。
・親潮第1分枝の張り出しはかなり南偏~やや北偏で推移する。
・下北半島沖の暖水塊は停滞する。


図2 海況の今後の見通し(上図:8月上旬、下図:9月上旬をそれぞれ想定)
予報の詳しい内容については、水産研究・教育機構の参考資料を御覧下さい。
 
(参考)
水産研究・教育機構参考資料「2022年度 サンマ長期漁海況予報」(PDF : 9,774KB)
水産研究・教育機構参考資料リンク「2022年度 第3回 東北海区漁海況予報」
http://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr2022/20220729_thk/index.html
水産庁令和3年7月30日付けプレスリリース「令和3年度 サンマ長期漁海況予報(道東~常磐海域)」 https://www.jfa.maff.go.jp/j/press/sigen/210730.html
<添付資料>
LinkIcon 水産庁プレス本文(PDF : 15,021KB)
 
お問い合わせ先
水産庁増殖推進部漁場資源課 (担当)国際資源班 水垣、玉城、吉田まで(電話03-3502-8111<代表>内線6803 ダイヤルイン03-6744-2380 FAX03-3592-0759)。
予報の詳細についてのお問い合わせ先
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