2022.07.07(木) |
食による健康長寿の実現を目指す「セルフケアフード協議会」を
農研機構と設立、カゴメ、カルビー、森永乳業、はくばく、北海道
情報大学が参画を表明
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島津製作所及び国立研究開発法人農業•食品産業技術総合研究機構(本部:茨城県つくば市、以下農研機構)は、食による健康長寿社会の実現を目指す「一般社団法人セルフケアフード協議会」を設立した。
SCFCは科学的な成分分析技術を基礎として、国民が自分の健康状態を把握して健康維持に必要な食を選択できる社会システムの構築•提供や日本の農林水産食品関連産業の振興という目的を掲げている。賛同する食品•飲料関連企業•研究機関に参画してもらい、健康長寿につながる商品・サービス開発に活用いただくことを目指す。
7月6日までにカゴメ(株)、カルビー(株)、森永乳業(株)、(株)はくばく、北海道情報大学から参画を表明いただいた。島津製作所は「農作物などの機能性•安全性を検証」「アルツハイマー型認知症の診断•研究」などに用いる分析計測機器を開発している。技術開発を通じて多くの共同研究に携わってきた知見を生かし、SCFCでも事務局の役割を務める。
食品•飲料に含まれる機能性成分の研究には質量分析計(MS)による高度な分析技術が必要となっている。このため同社と農研機構は食品の機能性成分解析を目的とした共同研究(2019年4月~2022年3月)を行った。
島津製作所に設置した「食品機能性解析共同研究ラボ」で、農研機構が開発した農産物の分析業務用に簡便•迅速•正確な分析技術を開発してきた。さらに「食品機能性解析共同研究ラボ」の第II期(2022年4月~2025年3月)も開始している。なお、2022年9月に同社内に開設予定のテスティングラボでは、SCFC参画機関•企業が研究開発の場として利用でき、農研機構と島津製作所が技術面で支援する。
両者は2016年から参画している「『知』の集積と活用の場 産学官連携協議会」※1において、「セルフ•フードプランニングプラットフォーム」(代表:農研機構、事務局:島津製作所)を立ち上げ、大学や自治体、食品•飲料メーカーら約100機関とともに、機能性農作物•食品の研究に取り組んできた。
同時に農研機構は2018年より内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム(第II期SIP)」(管理法人:生物系特定産業技術研究支援センター)における「スマートバイオ産業•農業基盤技術」※2で代表機関を務めている。SCFCは「第II期SIPによる成果の社会実装」も目指す。島津製作所及び農研機構は、多数の企業•研究機関と一丸となって食を通じた社会貢献とイノベーション創出を実現していく。
※1農林水産省および約4000の会員企業•機関が、農林水産•食品分野に異分野のアイデア•技術を導入し、革新的な研究成果を生み出し、新たな商品化•事業化に導く、産学官連携•オープンイノベーションに取り組む場。
※2「食」の持続性の実現に向けて、バイオエコノミーの拡大と農林水産業•食品産業の生産性向上•競争力強化を図るとともに、第6期科学技術基本計画に記載のある『一人ひとりの多様な幸せ(well-being)が実現できる社会の中で人生100年時代に生涯にわたり生き生きと社会参加し続けられる環境の実現』に貢献するものだ。島津製作所も参画した。
一般社団法人 セルフケアフード協議会 - Self Care Food Council (scfc.or.jp)