2021.10.01(金) |
高品質な果実づくりと働く人が心身ともに健やかに農業できる環境を実現 小豆島でオリーブ・柑橘畑の真ん中に新農舎設立、多様な人材が集う新しい 農業の形を目指して(農業法人 井上誠耕園) |
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小豆島のオリーブと柑橘の農園の井上誠耕園(香川県小豆郡小豆島町池田、井上智博園主)は、小豆島•池田地区でオリーブや柑橘を栽培している畑の真ん中に新農舎を設立した。10月1日(金)より正式に稼働する予定だ。農業の機械化•デジタル化を取り入れて、今後より新鮮でおいしい農作物をお客様にお届けできるようになるとともに、働く人が健やかに農業に従事できる環境を整備した。
■ものづくりを究め、誰もが働きやすい農業へ
一般的には収穫した農作物を処理するための小屋として知られる農舎だが、オリーブと柑橘を育てる井上誠耕園では、第一に小豆島ならではのより高品質な果実を世に提供すること、そして第二に誰もが働きやすく心身ともに健やかに農業ができる環境を整えることに理念を置いて、農舎の建築を始めた。その考えから農舎内に以下4つの設備を整えた。
■1.オリーブ果実を選別できるオリーブ選果機を導入
オリーブ選果機は熟し具合を色で判別し、選果を行える機械で、選果機導入により例年よりも果実の選別にかけていた約1000時間の労働時間を削減できる予定だ。オリーブは果実から搾る油であるため、果実の品質が何よりも大事であり、新鮮な果実を搾油することが良質のオイルを作る一つの条件でもある。選果機の導入により、オリーブ果実を収穫から搾油するまでの時間を大幅に短縮でき、鮮度が命であるオリーブをより新鮮な状態で搾油することが可能になる。
1Fオリーブ選果機
また、新農舎選果場にフォークリフト•ハンドリフトを導入して、今まで人の手で運んでいたオリーブや柑橘の運び入れも容易になる。このように労働環境を整え「農業は体力がないとできない」という認識を無くしていき、女性や高齢者も農業に従事できる新しい農業の形に挑戦していく。
■2.温湿度管理を自動でできる柑橘の貯蔵庫を併設
1F冷温貯蔵庫
新農舎には貯蔵庫が併設されている。みかんなどの柑橘は以前までは旧園主宅の地下で貯蔵していた。ある程度、温度•湿度は一定であったものの、正確な管理は出来ず、腐らせてしまう柑橘もあった。しかし新農舎は3重シャッターの貯蔵庫があり、冷気を漏らさない。温度•湿度管理も正確に行えるようになる。特別な経験や技術を必要とせず、農業未経験者でも管理出来る体制になった。
■3.働く人が快適に過ごせる休憩室とシャワールームを設置
井上誠耕園の農舎は働く人の環境を良くすることを大きな目的として設立した。農園スタッフはこれまで、旧園主宅を農舎兼休憩室として使用してきたが、休憩室は小さく、毎年季節労働者が大勢集まる収穫期には、なかなか利用が難しい状態であった。さらに老朽化による耐震問題もあった。
一方新農舎は広々とした木目を基調とするフローリングルームだ。木造建築の温かみを感じながら休憩を取ることができる。また、シャワールーム(男用3女用1)やキッチンも設置した。このような仕組みで農業の「きつい•汚い•危険」という3Kのイメージを覆し、誰もが安心して働ける農業の在り方を目指す。
■4.農業のデータを蓄積できる事務所を完備
井上誠耕園では、味や品質の良い柑橘を育てるための研究にも力を注いでいる。現在、オリーブや柑橘栽培の際に降雨量•日照量を見ながら肥料や水やりの量を変え、その都度データを蓄積して適切な栽培方法を確立する取り組みをしている。
新農舎には1階と2階の一つずつ、2ヵ所に事務所を完備。これまで農園スタッフが積み重ねてきた技術を絶やすことなく次の世代にも残していきたいという想いから、人の手で丁寧に栽培する職人技を究めていくことは勿論、同時にデジタル化を進め、過去の栽培データを用いて栽培管理ができる体制を目指している。農作業をするだけが農業ではなく、IT技術を持つ人や農作物栽培を研究したい人など、様々な人材が農業を軸に力を発揮できる企業になりたいと考えている。■この農舎で人が賑わう風景を見たい
井上誠耕園は、地域の人や農業に新規参入をしようとする人にとってのモデル企業を目指している。新農舎設立はその一歩だ。農業で収益を上げるために大切なのは、労働生産性を上げることである。
選果場の機械化や農業のデジタル化、農舎による労働環境の充実、さらには果実の収穫の際に農園の隅々まで軽トラックが走れるように道路整備を行うことや、木々の合間を乗用草刈り機が通れるように整地を行うことなど様々な取り組みで労働生産性を上げ、従来の農業のあり方を変えていく。新しい農業形態を目指すこの農舎で、人が賑わう風景こそ新しい農業の始まりだ。
■施設概要
(有)井上誠耕園 Lプレイス(農舎)
【住所】:香川県小豆郡小豆島町池田字笹谷5141-14
【構造】:木造
【延床面積】:607.10m2
【総事業費】約1億5000万円
【設備】自動選果機、冷温貯蔵庫、シャワールーム、IHキッチン
URL: https://www.inoueseikoen.co.jp/press/?p=1479
■井上誠耕園とは
瀬戸内海に浮かぶ香川県•小豆島は、古くから海上の要所として栄え、近年はオリーブの島として多くの観光客が訪れる。井上誠耕園はここ小豆島で昭和15年から三代に渡って農業を営んでいる。初代園主•井上太子治(たすじ)の時代から柑橘とオリーブを育て、平成28年にはオリーブ植栽70年を迎えた。現在は三代目園主井上智博のもと、約170名のスタッフが柑橘とオリーブの栽培から加工•販売までを一貫体制で行っている。
■ものづくりを究め、誰もが働きやすい農業へ
一般的には収穫した農作物を処理するための小屋として知られる農舎だが、オリーブと柑橘を育てる井上誠耕園では、第一に小豆島ならではのより高品質な果実を世に提供すること、そして第二に誰もが働きやすく心身ともに健やかに農業ができる環境を整えることに理念を置いて、農舎の建築を始めた。その考えから農舎内に以下4つの設備を整えた。
■1.オリーブ果実を選別できるオリーブ選果機を導入
オリーブ選果機は熟し具合を色で判別し、選果を行える機械で、選果機導入により例年よりも果実の選別にかけていた約1000時間の労働時間を削減できる予定だ。オリーブは果実から搾る油であるため、果実の品質が何よりも大事であり、新鮮な果実を搾油することが良質のオイルを作る一つの条件でもある。選果機の導入により、オリーブ果実を収穫から搾油するまでの時間を大幅に短縮でき、鮮度が命であるオリーブをより新鮮な状態で搾油することが可能になる。
1Fオリーブ選果機
また、新農舎選果場にフォークリフト•ハンドリフトを導入して、今まで人の手で運んでいたオリーブや柑橘の運び入れも容易になる。このように労働環境を整え「農業は体力がないとできない」という認識を無くしていき、女性や高齢者も農業に従事できる新しい農業の形に挑戦していく。
■2.温湿度管理を自動でできる柑橘の貯蔵庫を併設
1F冷温貯蔵庫
新農舎には貯蔵庫が併設されている。みかんなどの柑橘は以前までは旧園主宅の地下で貯蔵していた。ある程度、温度•湿度は一定であったものの、正確な管理は出来ず、腐らせてしまう柑橘もあった。しかし新農舎は3重シャッターの貯蔵庫があり、冷気を漏らさない。温度•湿度管理も正確に行えるようになる。特別な経験や技術を必要とせず、農業未経験者でも管理出来る体制になった。
■3.働く人が快適に過ごせる休憩室とシャワールームを設置
井上誠耕園の農舎は働く人の環境を良くすることを大きな目的として設立した。農園スタッフはこれまで、旧園主宅を農舎兼休憩室として使用してきたが、休憩室は小さく、毎年季節労働者が大勢集まる収穫期には、なかなか利用が難しい状態であった。さらに老朽化による耐震問題もあった。
一方新農舎は広々とした木目を基調とするフローリングルームだ。木造建築の温かみを感じながら休憩を取ることができる。また、シャワールーム(男用3女用1)やキッチンも設置した。このような仕組みで農業の「きつい•汚い•危険」という3Kのイメージを覆し、誰もが安心して働ける農業の在り方を目指す。
■4.農業のデータを蓄積できる事務所を完備
井上誠耕園では、味や品質の良い柑橘を育てるための研究にも力を注いでいる。現在、オリーブや柑橘栽培の際に降雨量•日照量を見ながら肥料や水やりの量を変え、その都度データを蓄積して適切な栽培方法を確立する取り組みをしている。
新農舎には1階と2階の一つずつ、2ヵ所に事務所を完備。これまで農園スタッフが積み重ねてきた技術を絶やすことなく次の世代にも残していきたいという想いから、人の手で丁寧に栽培する職人技を究めていくことは勿論、同時にデジタル化を進め、過去の栽培データを用いて栽培管理ができる体制を目指している。農作業をするだけが農業ではなく、IT技術を持つ人や農作物栽培を研究したい人など、様々な人材が農業を軸に力を発揮できる企業になりたいと考えている。■この農舎で人が賑わう風景を見たい
井上誠耕園は、地域の人や農業に新規参入をしようとする人にとってのモデル企業を目指している。新農舎設立はその一歩だ。農業で収益を上げるために大切なのは、労働生産性を上げることである。
選果場の機械化や農業のデジタル化、農舎による労働環境の充実、さらには果実の収穫の際に農園の隅々まで軽トラックが走れるように道路整備を行うことや、木々の合間を乗用草刈り機が通れるように整地を行うことなど様々な取り組みで労働生産性を上げ、従来の農業のあり方を変えていく。新しい農業形態を目指すこの農舎で、人が賑わう風景こそ新しい農業の始まりだ。
■施設概要
(有)井上誠耕園 Lプレイス(農舎)
【住所】:香川県小豆郡小豆島町池田字笹谷5141-14
【構造】:木造
【延床面積】:607.10m2
【総事業費】約1億5000万円
【設備】自動選果機、冷温貯蔵庫、シャワールーム、IHキッチン
URL: https://www.inoueseikoen.co.jp/press/?p=1479
■井上誠耕園とは
瀬戸内海に浮かぶ香川県•小豆島は、古くから海上の要所として栄え、近年はオリーブの島として多くの観光客が訪れる。井上誠耕園はここ小豆島で昭和15年から三代に渡って農業を営んでいる。初代園主•井上太子治(たすじ)の時代から柑橘とオリーブを育て、平成28年にはオリーブ植栽70年を迎えた。現在は三代目園主井上智博のもと、約170名のスタッフが柑橘とオリーブの栽培から加工•販売までを一貫体制で行っている。