2021.09.07(火)

「施設有機栽培ミニトマトの総合的

病害虫管理体系標準作業手順書」を

公開(農研機構)

    農研機構は施設有機栽培ミニトマトを安定して生産するための総合的病害虫管理体系標準作業手順書を公開した。標準作業手順書では、ミニトマトの施設有機栽培で利用できる病害虫防除技術や技術の導入例、経営評価などについて紹介している。
    ミニトマトは外食産業や家庭での消費が多く、今後も需要拡大が期待できる生産者にとって魅力的な果菜類だ。サラダ用など生で食べることが多く、野菜の中でも有機栽培物への要望が極めて強く、市場での高値販売が期待できる。
   家庭菜園でも人気の比較的栽培しやすい野菜だが、経営として有機栽培に取り組む場合には、病害虫による甚大な被害が生じるリスクがあるため、安定した生産を求めることは極めて困難だ。そこで農研機構は、輪作や栽培管理等による耕種的防除、防虫ネットや太陽熱土壌消毒といった物理的防除、栽培圃場の周囲に生息する土着天敵や市販の天敵•微生物製剤を用いた生物的防除、やむを得ない場合に散布する有機JAS規格適合の殺虫剤・殺菌剤による防除を組み合わせ施設有機栽培ミニトマトの総合的病害虫管理体系を構築した。
   その標準作業手順書を、本日、農研機構の以下のウェブサイトに公開した。本手順書は関東地域の夏秋どり栽培における病害虫の防除技術体系を示しており、施設有機栽培ミニトマトの品質•収量の向上に役立つだろう。
<参考>
施設有機栽培ミニトマトの総合的病害虫管理体系標準作業手順書
<関連情報>
予算:運営費交付金
問い合わせ先
研究担当者 : 農研機構植物防疫研究部門 作物病害虫防除研究領域 櫻井民人 電話029-838-8939広報担当者 : 農研機構中日本農業研究センター 研究推進室広報チーム 谷脇浩子 電話029-838-8421
 
施設有機栽培ミニトマトの総合的病害虫管理体系標準作業手順書 

 
カテゴリ 標準作業手順書(SOP)
タイトル 施設有機栽培ミニトマトの総合的病害虫管理体系標準作業手順書
発行年月日 2021年9月7日
<概要>
・ミニトマトは外食産業や家庭での消費が多く、有機栽培物への要望が極めて強い野菜。家庭菜
 園でも人気の野菜だが、経営として有機栽培に取り組むためには病害虫による被害リスクが大
 きな問題となっている。
・本標準作業手順書では、関東地域の夏秋どり施設有機栽培ミニトマトを対象に品質•収量の向上
 を目指して構築した総合的病害虫管理体系について詳しく説明している。
・体系を構成する複数の防除法を活用するための具体的な解説に加え、生産現場における技術の
 導入例についても経営評価とともに紹介している。
ファイルダウンロード
施設有機栽培ミニトマトの総合的病害虫管理体系標準作業手順書[PDF:8.6MB]