地球規模の温暖化の影響により、線状降水帯の発生や突然の豪雨、大雨による大規模水害が各地で頻発している。予測のできない水害にどう備え、対策4するかが喫緊の課題となっている。2005年に栃木県宇都宮市で発足したスマート農業に特化したITベンチャー企業、(株)farmoは農家×自治体☞減災のサポートというチャレンジングな課題に取り組む。
スマート田んぼダムとは
   自治体と生産者が共同で利活用できる、画期的な水害対策•水管理システムだ。水田の水位情報の管理ができる農業型クラウドシステム、水田farmoを活用することで、非常時に水田の水位情報をインターネットで共有し、排水装置を遠隔で動作させ、排水•止水の制御が行える遠隔管理システムだ。
   ICTの技術を活用し、通常は水田の水管理に利用しながら、災害非常時には水田の排水を遠隔でコントロールすることで、集中豪雨による河川への急激な水の流入を抑止し、下流域の水害を抑止•軽減させることができる。
スマート田んぼダム•排水ゲート開発のきっかけ
   従来の田んぼダムは、ゴミつまりなど管理、設置工事の費用負担がかかり、水田所有者にメリットが少ないため了承を得にくいという課題があった。栃木県宇都宮市農業企画課から減災と水田所有者へのメリットを含めた課題解決の相談を受け、排水とIoTによりシンプルかつ低リスクな装置となる排水ゲートを開発し、農家の水管理と災害対策に活用できるようになった。



   実証実験スタート☞栃木県宇都宮市と山形県河北町にて排水ゲートを設置し、実証実験を行っている。目標☞今年度は実証実験により得られたデータを検証し、来年度より水害の発生している自治体へ提案。将来、ICTの活用により農家と自治体が連携をとった新しい防災システムをサポートしたいと考えている。
 
   この件に関するお問い合わせ先は(株)farmo(ファーモ)広報［担当者］小平真李まで(電話028-649-1740)。