医福食農連携に関する意識•意向調査
取り組み意向は高いが、「経営層の理解が必要」との現場の声も
〈医療•介護の現場で働く方々を対象に調査を実施〉
農林水産省では食料自給率の向上を図るため、平成20年度から消費者•企業•国等が一体となって国産農林水産物の消費拡大を進める「フード・アクション・ニッポン」を推進している。この活動の一環として、医療・福祉・食料・農業分野が連携し(「医福食農連携」)、国産農林水産物の消費拡大につなげるさまざまな取り組みを応援している。
この度、医療・介護の現場で働く方々を対象に、医福食農連携への取り組み実態、今後の取り組み意向や課題等を調査した。
【調査結果】
◆医福食農連携への取り組み実態と取り組み意向
実際に取り組んでいる施設はまだ少ないが、今後の取り組み意向は高い。現在、医福食農連携に取り組んでいる施設は1割程度と少ないものの、今後の取り組み意向については、介護事業経営者を除いたすべての職種で、5割以上が取り組みたいと回答している。特に、管理栄養士、介護職ではおよそ7割以上となっています。
◆医福食農連携で取り組みたい内容と取り組みに際しての課題
「高齢者向けやわらか食」「減塩・低塩食の利用」への取り組み意向が高いが、「経営者の理解」が取り組みの課題。医福食農連携で取り組みたい分野としては、「高齢者向けやわらか食の利用」「減塩・低塩食品の利用」が多くあげられている。また介護事業経営者は「高齢者の介護予防や健康づくりに農作業を活用した取り組み」を最も多くあげている。
取り組みに際しての課題については、現場担当者(管理栄養士、ケアマネージャー、介護職)は、「経営者の医福食農連携への理解」がトップに挙がる一方、介護事業経営者は「消費者の医福食農連携への理解」が上位にあがった。
また、全体的に「食品・食材の価格」「どのような事業者と連携できるかわからない」を挙げた回答者も多く、医療・福祉分野が食料・農業分野との連携を進めるためには、連携先を見つけるための情報のプラットフォームが必要であることがうかがえる。
<医福食農連携に関する意識・意向調査概要>
■ 調査対象・地域
:全国の医療・介護の現場に携わる方および介護事業経営者
○管理栄養士(病院勤務):205名
○管理栄養士(介護施設勤務):205名
○ケアマネジャー:456名
○介護職(ホームヘルパー、介護福祉士など):300名
○介護事業経営者:268名
■ 調査方法:WEBアンケート調査
■ 調査時期:2014年9月~10月
詳細.pdf
フード・アクション・ニッポン「医福食農連携~食でつながるイノベーション」に関する情報はこちら「http://syokuryo.jp/ifuku-fan/index.html」。農林水産省「医福食農連携」に関する情報はこちら「http://www.maff.go.jp/j/keikaku/ifukushokunou.html」。
この件に関するお問い合わせ先はフード・アクション・ニッポン「医福食農連携~食でつながるイノベーション」広報事務局 担当:山根まで。
y-yamane@dentsu-pr.co.jp