2022.07.25(火) |
<外食市場6月の動向>
「アフターコロナ」へ移行し
緩やかな回復(JF)
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一般社団法人日本フードサービス協会(略称:JF=ジェフ、本部:東京都港区、近藤正樹会長)は協会会員社を対象とした外食産業市場動向調査2023年6月度の集計結果をまとめた。「外食産業市場動向調査」は新規店も含めた「全店データ」を業界全体及び業態別に集計し、従来の前年同月比に加えて2019年同月比も算出し掲載している。
6月の全体概況は、5月のコロナ5類移行を受けて外食消費がようやく回復基調に入り、インバウンド需要の増加もあり、全体売上げは111.8%、コロナ前の19年対比でも103.5%となった。だが店舗数はいまだ19年レベルに回復しておらず、特に「パブ•居酒屋」はいまだ19年比68.6%とコロナを境に事業基盤が大きく揺るがされたままとなっている。
業態別概況では、ファーストフード業態の全体売上げは111.2%、コロナ禍前の19年対比では115.6%となった。「洋風」は期間限定の新商品が好評で、売上堅調108.4%。「和風」は一部でシニア層の店内飲食への戻りがあり売上げ117.9%。「麺類」は都心のビルインやSC立地店舗の回復基調などで、売上げ113.1%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、父の日前後の「回転寿司」が好調で売上げ108.3%。「その他」は月前半に気温が高く「アイスクリーム」が好調、また都心部の繁華街やSCへの人流が回復したことで、売上げは113.1%となった。
ファミリーレストラン業態の全体売上げは前年比111.8%、19年比は93.9%となった。立地によっても異なるが、全体としては持ち直し基調が継続、閉店時間を遅くする店舗も徐々に増え、「洋風」は売上げ111.9%、「和風」は売上111.4%。「中華」は店内•店外ともに客足堅調、売上げ111.6%。「焼き肉」は各社で差があるものの「郊外立地店」の一部は好調を維持、売上げは112.4%となった。
パブ・居酒屋業態では、「パブ・居酒屋」の売上げは前年比114.7%、19年比で66.1%となった。夕方からの早い時間帯では、客足が19年 を上回るところもある一方で、夜遅い時間の客足の戻りはまだ鈍いなど、賑わう時間帯が変化している。コロナ禍で繁華街やオフィス街の店舗閉鎖も多く見られるが、存続の店舗では大きめのグループ宴会が少しずつ戻る など、経営環境には明るい兆しも見え始めている。
ディナーレストラン業態では入国制限の緩和以降、インバウンドの回復が続いており、1回あたり利用金額も大きく、客単価上昇にも寄与している。コロナの5類移行後、企業や団体の宴会も少しずつ戻り、売上げは113.0%、19年比では売上げ91.5%とな った。喫茶業態は観光地などを中心に、商業施設やオフィス街でも人流の回復が続き、売上げは116.0%、19年比で96.7%となった。
この件のお問い合わせはJF事務局の松崎、亀島、石井まで(電話03-5403-1060)。