2022.09.12(月) |
上田市内の保育園でヒスタミンによる
食中毒が発生、2日間の給食の供給の
停止に
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本日、上田保健所は上田市内の保育園「あゆみ保育園」を食中毒の原因施設と断定し、当該施設に対し令和4年9月12日から令和4年9月13日まで、2日間の給食の供給の停止を命じた。患者らは、9月7日に当該施設が調理•提供した給食を喫食した園児及び職員76名中の5名で、環境保全研究所が行った検査により、提供した残品及び検食からヒスタミンが検出された。なお患者は全員快方に向かっている。
この食中毒は9月7日、当該施設から上田保健所に「本日の給食で調理•提供したブリの照り焼きを食べた複数名の園児が顔面の発赤や発疹の症状を呈し、医療機関を受診した」旨の連絡があった。上田保健所による調査結果によると、この施設が9月7日に調理•提供した給食を食べた76名中5名(上田市在住)が、同日午前11時10分頃から、発赤•発疹などの症状を呈した。
患者の発症状況は、ヒスタミンによる食中毒の症状と一致していたこと、患者の共通食はこの施設が調理•提供した給食だけだったこと、環境保全研究所が行った検査により調理提供した残品及び検食からヒスタミンが検出されたこと、患者を診察した医師から食中毒の届出があったことから、上田保健所はこの施設で調理•提供した給食を原因とする食中毒と断定した。
参考までに患者へ提供されたメニューはブリの照り焼き、磯部和え、ご飯、味噌汁、お茶出会った。長野県内(長野市•松本市含む)における食中毒発生状況(本件含む)は、令和4年度6件70名(うち長野市•松本市)(0件)(0名)、令和3年度5件264名(うち長野市•松本市)(2件)(154名)であった。また、長野県内(長野市•松本市含む)におけるヒスタミンによる食中毒発生状況(本件含む)は、昭和51年度~令和4年度4件93名(うち長野市•松本市)(0件)(0名)であった。
~~ヒスタミンによる食中毒~~
[特徴]
ヒスタミンはMorganella morganii等の細菌により、食品中のヒスチジンが分解されることで生成され、食べるとアレルギー様症状を現す。ヒスチジンは青魚(赤身魚)に比較的多く含まれており、ヒスタミンによる食中毒はマグロ、イワシ、サンマ、サバ等の青魚(赤身魚)等を原因食品として多く発生している。
発生要因は販売店や飲食店における魚介類の温度管理が悪いことが挙げられ、温度が高いと細菌が増殖し、急激にヒスタミンが生成されることがある。また、ヒスタミンは腐敗臭が生じる前に生成されることから、傷んでいることに気が付き難く、加えて加熱しても分解され難いため、一度ヒスタミンが生成された魚介類は、煮たり焼いたりしても食べられない。
[症状]
摂食直後から1時間以内に、顔面紅潮、発疹、頭痛、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛等の症状を起こる。重症の場合は呼吸困難や意識不明になることもあるが、死亡事例はない。
[予防方法]
〇魚介類、特に青魚(赤身魚)は購入したらすぐに冷蔵庫で保管し、できるだけ早く調理して食べましょう。
〇冷蔵庫内が十分に冷えているか定期的に確認しましょう。
〇冷蔵庫内の詰め過ぎにも注意しましょう(庫内の7割までが目安)。
〇一度解凍した食材の再凍結はやめましょう。「多少古くても加熱すれば大丈夫」といった過信は禁物。
この件のお問い合わせは上田保健所 食品•生活衛生課 食品•動物衛生係 (次長)三井一孝 (課長)岩松秀雄 (担当)細江昭史まで(電話0268-25-7152<直通> 0268-23-1260<代表>内線2314 FAX 0268-25-7179 E-mail uedaho-shokusei@pref.nagano.lg.jp)。