2022.08.25(木) |
<外食市場7月の動向>
忍び寄るコロナ第7波で店内飲食の
回復は月後半に失速(JF)
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一般社団法人日本フードサービス協会(略称:JF=ジェフ本部:東京都港区、近藤正樹会長)は、協会会員社を対象とした外食産業市場動向調査2022年7月度の集計結果をまとめた。「外食産業市場動向調査」は新規店も含めた「全店データ」を業界全体及び業態別に集計し、従来の前年同月比に加えて一昨々年同月比も算出し掲載している。
全体概況の7月の外食産業の売上げは、営業制限のあった前年を大きく上回り、全体売上げは 114.5%となった。しかし3月の制限解除以降は回復基調にあった店内飲食が、月後半のコロナ第7波の拡大に伴い失速し、業界の全体売上げを押し下げた。
業態別概況のファーストフード業態では、テイクアウト•デリバリー比率の高いFF業態は、全国のコロナ新規感染者が1日20万人超の日々においても比較的堅調に推移し、全体売上げ107.8%、19年対比でも112.1%となった。
「洋風」はテイクアウト•デリバリーの堅調に加えて、価格改定による単価上昇もあり、売上げ 108.0%、19年比では130.8%と大幅な伸びを見せた。「和風」は昨年来の価格改定や鰻など季節メニューの好調で客単価が上昇、売上げ110.2%となった。
「麺類」は月後半にラーメンなどで客足の減少が見られたが、うどんの持ち帰りが伸びたところもあり、売上げ110.5%。「持ち帰り米飯/回転寿司」では、「持ち帰り米飯」のデリバリーやネット注文が好調で、売上げ102.6%。 「その他」は「アイスクリーム」が夏休み需要を取り込み、サイズアップキャンペーン等が奏功し、売上108.2%となった。
ファミリーレストラン業態の全体売上げは120.6%と、営業制限のあった前年との対比では伸びているが、夜間集客の鈍さに加え、コロナ感染が次第に拡大していくにつれ客足は鈍り、19年対比では89.0%にとどまった。
「洋風」「和風」の前年比は「洋風」117.7%、「和風」121.9%となったものの、中旬以降の感染者数の増大により、高齢者 層の外出控え傾向が強まり、19 年対比は「洋風」83.0%、「和風」84.1%となった。「中華」は引き続きテイクアウト•デリバリーが堅調で、今年は酒類の販促キャンペーンも展開でき、売上げは118.9%と好調、19年比でも109.4%となった。「焼き肉」は、コロナ感染者の急増で特に都心部や駅前立地は苦戦、郊外店でも客足の伸びが鈍くなったが、月全体で見れば好調を維持しており、売上げ131.7%、19年比105.6%となった。
パブ•居酒屋業態では、飲酒業態は大都市圏などで休業要請が続いていた昨年の売上げと比べると237.6%と大きく伸びた。しかし、ようやく戻り始めていた中小規模の宴会も、コロナ第7波の報道が出始めた頃からキャンセルが相次ぎ、月後半になるほど客足は鈍った。19年比の売上げは4月47.6%、5月54.7%、6月58.3%と回復基調であったが、7月は53.3%とやや下降気味だ。
ディナーレストラン業態は、月初は比較的好調でディナー時間帯の客足にも一部戻りが見られたが、中旬以降はコロナ感染の拡大に伴い、売上げは都市部店舗を中心に下降傾向となった。営業に制限のあった前年と比べると売上げは133.2%であったが、19年比では80.6%にとどまった。
喫茶業態はコロナ感染の拡大につれ、下旬になるほど客足は落ち、特にビジネス街立地の店舗が影響を受けた。時短営業の多かった前年と比べると、売上げ116.1%となるも19年対比では81.8%にとどまった。
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