2022.08.05(金

東御市内内の飲食店で
腸管出血性大腸菌による食中毒
発生

   本日、上田保健所は東御市内の飲食店「炭火焼肉 七輪亭」を食中毒の原因施設と断定し、当該施設の営業者に対し令和4年8月5日から令和4年8月7日まで、3日間の営業停止を命じた。患者は7月17日及び18日に当該施設で食事をした113グループ325名中の3グループ3名で、医療機関及び環境保全研究所が行った検査により、患者便から腸管出血性大腸菌O157が検出された。なお患者は全員快方に向かっている。
   この食中毒は令和4年7月26日から7月28日にかけて、県内及び県外保健所に医療機関から腸管出血性大腸菌感染症発生届があり、患者へ聞き取りを行ったところ、この施設の食事を共通して喫食していることが判明した。
   上田保健所による調査結果にとると、患者(佐久市、小諸市、名古屋市在住)は7月17日及び7月 18日に当該施設で食事をした113グループ 325名中の3グループ3名で、7月21日午前10時頃から下痢、腹痛、嘔吐等の症状を呈していた。
   患者に共通する食事は当該施設が調理•提供した食品だけであったこと、医療機関及び環境保全研究所が行った検査により、患者便から腸管出血性大腸菌O157が検出されたこと、患者の症状は腸管出血性大腸菌による食中毒の症状と一致していたこと、患者を診察した医師から食中毒の届出があったことから、上田保健所は当該施設で調理し、提供された食事を原因とする食中毒と断定した。
   参考までに患者が喫食した主なメニューは、牛タン、牛カルビ、鶏肉、センマイ刺し、サンチュ、キムチ、ライス、冷麺等であった。長野県内(長野市•松本市含む)における食中毒発生状況(本件含む)は、令和4年度5件63名(うち長野市•松本市)(0件)(0名)、令和3年度5件264名(うち長野市•松本市)(2件)(154名)となっている。
 
~~腸管出血性大腸菌による食中毒~~
[特徴]
   腸管出血性大腸菌は、主に牛や羊など反芻動物の腸管内に生息していることがある。食肉の生食あるいは加熱不十分で提供されたひき肉料理などが原因食品となることが多くある。また、牛の糞便に汚染された川の水や農作物が原因となることもある。熱に弱く、75°C、1分間以上の加熱で死滅するが、感染力が強く、50個程度の菌量で食中毒を起こすことがある。
[症状]
   潜伏期間は2~7日(平均3~5日)と長く、下痢、腹痛、発熱などの症状が現れるが、重症化すると激しい腹痛と血便を主症状とする出血性大腸炎を発症し、まれに溶血性貧血や溶血性尿毒症症候群(HUS)などを併発する。幼児や高齢者など体の抵抗力が弱い方は、重篤な症状となることがあるので、特に注意が必要だ。
[予防方法]
○トイレの後、調理の前、調理中、食事の前は、石けんでよく手を洗いましょう。
○腸管出血性大腸菌に対して感受性の高い幼児や高齢者は、食肉の生食など感染源となる可能性が高い食材は避けましょう。
○焼肉などの場合は生肉用の取り箸と食べるための箸を使い分けて、肉の中心部まで十分に加熱してから食べましょう。
○生野菜はよく洗ってから食べましょう。
○生肉を扱ったまな板、包丁などは菌が付いている可能性があり、きちんと洗浄•消毒しないと他の食品を汚染してしまうことがある。これらの生肉を扱った調理器具等は必ず洗剤でよく洗ってから、 熱湯や塩素系の漂白剤などで消毒しましょう。
            
   この件のお問い合わせは上田保健所 食品•生活衛生課 食品•動物衛生係 (次長)三井一孝 (課長)岩松秀雄 (担当)細江昭史まで(電話0268-25-7152<直通>  0268-23-1260<代表>内線2314   
FAX0268-25-7179  E-mail uedaho-shokusei@pref.nagano.lg.jp)。