2021.02.25(木) |
<外食市場1月の動向> 2度目の「緊急事態宣言」で 売上げは更に落ち込む |
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1月の全体概況は、新型コロナ感染拡大に伴う2度目の「緊急事態宣言」が発令され、東京•大阪など11都府県では、店内飲食の営業時間が20時までとなった。宣言直後から店内飲食の客足が激減、一部では休業する店舗も見られ、外食全体の売上げは前年同月比79.0%と、12月から更に落ち込んだ。しかも業態間の格差は広がり、特に宣言対象地域では、酒類提供が19時までに制限されたことで、飲酒業態は営業にならず、「パブ•居酒屋」は売上前年比25.1%と激減した。
業態別概況ではファーストフード業態のFFは、洋風など巣ごもり需要でむしろ堅調な業態があったものの、店内飲食は客足減少、全体売上げは98.6%となった。 「洋風」はドライブスルー、テイクアウト、デリバリーが宣言下で伸び、まとめ買いによる客単価上昇も相まって、売上げは大幅増加、112.2%と唯一前年を上回った。
「和風」は高単価の季節メニューがテイクアウトでも好調も、店内飲食の客数減により、売上げは92.5%。「麺類」は夜の時間帯のウエイトが大きい繁華街立地のラーメン業態等は影響が大きく、売上げ76.0%であった。
「持ち帰り米飯•回転寿司」は、「持ち帰り米飯」で夜の時間帯を中心に堅調なところもあったが、「回転寿司」等で店内飲食の客数減少、売上げは95.4%。「その他」は「カレー」ではデリバリーが、「アイスクリーム」ではテイクアウトが堅調であったものの、客数が下がり、売上げは85.5%となった。
ファミリーレストラン業態のFRは、継続して取り組んでいるテイクアウト•デリバリーが伸びたところもあったが、宣言後の全体客数は63.3%、全体売上げは65.4%。「洋風」はデリバリーやテイクアウトの増加で客単価が伸びたものの、売上げは61.7%、「和風」は新年会需要もなく61.3%、「中華」もテイクアウト•デリバリーに支えられたものの前月には及ばず84.7%、夕方からの営業が多い「焼き肉」は休業した店舗もあり、68.0%に落ち込んだ。
パブ•居酒屋業態の飲酒業態は、宣言の直撃を受け、営業時間•酒類販売時間などが制限される中、やむなく休業する店舗も多く、業態全体の売上げは前年比25.1%、「パブ•ビアホール」は21.0%、「居酒屋」は26.5%であった。
ディナーレストラン業態のディナーレストランは、主体となる夜の営業時間制限により、宣言後の売上げは急減、前年比45.5%となった。元来1回の食事時間が長い業態であり、宣言で時短営業の始まった直後は、店によっては夜の集客が全くない日もあった。喫茶業態は宣言後、繁華街•ビジネス街の客数減が加速し、酒類を提供する店舗を含めて一部では休業するところもあり、売上げは62.6%となった。