2020.07.11(土)

安曇野市の農産物販売所で

販売されていた「苦味の強い

ユウガオ」による食中毒発生

   松本保健所管内で販売されていた「苦味の強いユウガオ」を食べたことによる食中毒が発生した。患者は農産物販売所「ファーマーズガーデンあかしな」でユウガオを購入し、 自宅で食べた1グループ2名で、食べる際に強い苦味を感じたとのことでした。なお、患者は全員快方に向かっている。
   この食中毒は7月10日午前9時30分頃、大町保健所に医療機関から「7月9日に苦みの強いユウガオを調理して食べ、体調不良を呈した患者を診察し、食中毒が疑われる」旨の連絡があった。松本保健所による調査結果によると、患者は7月9日に「ファーマーズガーデンあかしな」でユウガオを購入し、同日午後0時30分に調理して食べたところ、強い苦みを感じ、その約30分後から嘔吐、下痢などの症状を呈した。患者の症状はユウガオの苦味成分(ククルビタシン類)による症状と一致していた。
    このユウガオは、ファーマーズガーデンあかしな(安曇野市明科七貴5856-3 電話0263-62-1230)で7月4日から7月10日まで販売されていたもの。販売店では販売時に苦みの強いユウガオについて注意喚起を行っていたが、今回の事例を受け自主回収を行っている(https://www.pref.nagano.lg.jp/shokusei/kenko/shokuhin /shokuhin/shokuhin/jishukaishu.html)
 
   ククルビタシン類による食中毒の特徴は、ククルビタシン類は観賞用のウリ科植物(ヒョウタンなど)に含まれる苦味成分だ。ごくまれに食用のウリ科植物(ユウガオなど)に高濃度のククルビタシン類が含まれている場合がある。過去にヒョウタンの誤食や苦味の強いユウガオによる食中毒が発生している。
    症状は食後数分~数時間で唇のしびれ、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢を起こす。予防方法は食べてみて強い苦味がある場合は、食べないで廃棄する(※ゴーヤ(ニガウリ)の苦味成分はククルビタシン類とは別の物質)。参考までに厚生労働省のホームページ~自然毒のリスクプロファイル:高等植物:ユウガオ~(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000079844.html)。長野県のホームページ~激しい苦みのあるウリ科植物にご注意ください~(https://www.pref.nagano.lg.jp/shokusei/kenko/shokuhin/shokuchudoku/yugao.html)。
   長野県内(長野市含む)における食中毒発生状況(本件含む)は、令和2年度1件2名(うち長野市0件0名)、令和元年度16件81名(うち長野市2件3名)。長野県内における「苦みのあるユウガオ」による食中毒発生状況は令和元年度2件7名となっている。
 
   この件のお問い合わせは松本保健所 食品•生活衛生課食品衛生係 (次長)田村浩志 (課長)西村孝 (担当)園田春美まで(電話0263-40-1942<直通>  0263-47-7800(内線2150)  FAX0263-47-9293
E-mail matsuho-shokusei@pref.nagano.lg.jp)。