| 2020.05.25（月） |
<外食市場4月の動向> 新型コロナウイルスによる休業、営業時間短縮で 調査開始以来最低の売上げ(JF) |
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4月の全体概況は 、 新型コロナウイルスの影響を前月以上に大きく受け深刻な事態となった。７都府県を対象に発令された7日の「緊急事態宣言」が16日には全国へと拡大され、外食店舗は全国的に営業時間の短縮を要請された(概ね営業時間は朝5時から夜8時まで、酒類の提供は夜7時まで)。
このため休業する店舗も増え、また営業を続ける店舗でも、外出自粛の中での時短営業により客数が大幅に減少し、４月の外食全体の売上げは前年比60.4％と当調査開始以来最大の下げ幅となった。中でもパブは前年比4.1％、居酒屋は9.7％と一桁台、またディナーレストラン16.0％、喫茶は27.6％とそれぞれ壊滅的な打撃を受けた。
業態別概況ではファーストフード業態のFFでは、商業施設立地の店舗で休業するところもあったが、多くは時間短縮の中で営業を続けた。FFは他業態に比べ従来よりテイクアウト、宅配、ドライブスルーなどの「持ち帰り」需要に対応する基盤が整っており、全体売上げは84.4％に踏みとどまった。
特に「洋風」は、ドライブスルー完備店などにより持ち帰り需要が大幅に増え、一部の店では店内飲食を中止してテイクアウト販売に限定したにもかかわらず、売上げは102.8％と前年を上回った。
だが「麺類」と「その他」は、商業施設立地店の休業などが影響し、それぞれ売上げ45.4％、68.7％となった。「和風」と「持ち帰り米飯•回転寿司」は、持ち帰り需要の下支えがあり、売上げはそれぞれ84.2％、78.4％に踏みとどまった。
ファミリーレストラン業態のFRも、FFと同じく商業施設立地の店舗では休業したところもあったが、多くは時間を短縮して営業を続けた。持ち帰り需要を取り込むためにテイクアウトやデリバリーを強化するなどの努力も見られたが、もともと店内飲食が中心の業態のため、売上げ全体をカバーするほどの効果はなく、全体売上げは40.9％と前年を大幅に下回った。
「中華」は引き続き餃子などのテイクアウト•デリバリーが下支えとなり、売上げは62.5％に踏みとどまったが、「洋風」「和風」はそれぞれ売上げ40.8％、35.1％、また「焼肉」は休業する店舗も多く、売上げは30.9％となった。
パブ•居酒屋業態では 、 飲酒業態は「営業は夜8時まで、酒類提供は夜7時まで」と要請する自治体が多い中、多くの店舗が休業に踏み切った。一部でランチ営業を行う店舗もあったが、全体的に見れば事実上の活動停止状態で、「パブ•ビアホール」は売上げ4.1％、「居酒屋」は9.7％と壊滅的な打撃を受けた。
ディナーレストラン業態のディナーレストランも、営業時間等の制限で休業せざるを得ない店舗が多く、売上げは16.0％となった。喫茶業態は商業施設立地の店舗での休業に加え、ビジネス街立地の店舗でも多くが休業し、売上げは27.6％となった。
