2020.01.30(木)

上田市内の旅館で

ノロウイルスによる

食中毒が発生

   本日、上田保健所は、上田市内の旅館「菅平イナリールホテル」内の調理施設を食中毒の原因施設と断定し、これらの施設に対し令和2年1月30日から2月1日まで、3日間の営業停止を命じた。埼玉県、東京都他
   患者は1月16日から1月22日に、この施設で食事をした3グループ477名中の3グループ293名で、環境保全研究所及び関係自治体が行った検査により患者便、調理従事者便及び1月22日の朝食からノロウイルスが検出された。なお、患者は全員快方に向かっている。
   このノロウイルス食中毒の探知は、1月20日に患者の保護者から「1月16日から18日まで菅平高原におけるスキー林間学習に参加した中学生で胃腸炎の患者が多数(埼玉県、東京都他在住)おり、食中毒を疑っている」旨の連絡があった。
   上田保健所による調査結果によると、患者らは1月16日から1月22日にこの旅館の食事を喫食した3グループ477名中の3グループ293名で、1月18日午前10時頃から嘔吐、吐き気、発熱、腹痛などの症状を呈していた。
   患者らはこの施設で調理された食事を共通して喫食していたこと、環境保全研究所及び関係自治体が行った検査により患者便、調理従事者便及び1月22日の朝食からノロウイルスが検出されたこと、患者の症状はノロウイルスによる食中毒の症状と一致していたこと、患者を診察した医師から食中毒の届出があったことから、上田保健所はこの施設で提供された食事を原因とする食中毒と断定した。
   参考までに患者らへ提供されたメニューは、ロースハム、マカロニサラダ、目玉焼き、さば塩焼き、ひじき、納豆、味噌汁、漬物、ポテトサラダ等であった。長野県内(長野市含む)における食中毒発生状況(本件含む)は、令和元年度15件769名(うち長野市2件3名)、平成30年度17件194名(うち長野市6件51名)となっている。
 
   この件のお問い合わせは上田保健所 食品•生活衛生課 食品衛生係 (次長)日向一夫 (課長)西村孝 (担当)松本泉まで(電話0268-25-7152<直通>0268-23-1260内線2314  FAX0268-25-7179
E-mail uedaho-shokusei@pref.nagano.lg.jp)。
 
 
           ノロウイルス食中毒注意報を全県に発令
 
  30日、長野県は「ノロウイルス食中毒注意報」を全県に発令した。感染性胃腸炎は主に冬期に流行しこの患者の届出数が増加すると、それに伴いノロウイルス食中毒が発生する傾向にある。
   今年度も長野県内における感染性胃腸炎患者の届出数に増加傾向が見られること及び全国的にノロウイルスによる集団感染が多発していることから、「ノロウイルス食中毒予防のポイントに注意してノロウイルスによる食中毒を防ぎましょう」と呼び掛けている。
 

【参考資料】
長野県内の過去5年間(平成26年度~平成30年度)における、ノロウイルスによる食中毒の発生状況(長野市含む)
   県内のノロウイルスによる食中毒は、過去5年間に32件(患者数825名)発生している。その発生状況は下の図のとおりで、1月から3月にかけて多発していることが特徴だ。
 
「ノロウイルス食中毒注意報」について
   例年、ノロウイルス食中毒が冬期に集中して発生している。ノロウイルスによる感染症は、「感染性胃腸炎」の一部として報告されるが、その感染性胃腸炎の患者数が急増傾向を示すと、1~2週間後にノロウイルス食中毒が発生する可能性が高いことがわかっている。そこでノロウイルス食中毒発生防止のため、平成15年から感染性胃腸炎の患者数が急増傾向を示した時点で、「ノロウイルス食中毒注意報」を発令している。
予防のポイント.pdf
   この件のお問い合わせは県健康福祉部 食品•生活衛生課 食品衛生係 (課長)吉田徹也 (担当)福井秀樹 飯塚春彦まで(電話026-235-7155<直通>  026-232-0111<内線2661>  FAX026-232-7288  E-mail shokusei@pref.nagano.lg.jp)。