2020.01.27(月)

<外食市場12月の動向>

FFの好調に支えられ

売上げは前年を上回る


   12月の全体概況は、土曜•祝日が前年より少なく、外食全体の客数に影響し、FR業態及び飲酒業態を中心に客数を落とした。また、法人の忘年会の減少、禁煙店舗の増加、大晦日などの営業時間短縮、消費増税の影響による商業施設の不振なども、客数減の要因となったが、引き続き好調なFF業態に支えられ、外食全体の売上げは101.0%と前年を上回った。
   業態別概況ではファーストフード業態の全体売上げは103.5%と前年を上回った。「洋風」は期間限定商品やクリスマスシーズンのチキンが好調で、売上げは103.3%。「和風」は引き続き季節商品や定食メニューの好調で客単価上昇、売上げ105.4%となった。
  「麺類」はディナー時間帯での増量キャンペーンなどに支えられ、売上げ100.6%。「持ち帰り米飯•回転寿司」は、回転寿司では年末の持ち帰り需要が好調で単価上昇、売上げは100.7%。「その他」は「アイスクリーム」が携帯会社とのコラボキャンペーンにより客数が大幅に増加、売上げは109.2%となった。
   ファミリーレストラン業態の全体売上げは98.3%と前年を下回った。「洋風」と「和風」は、禁煙店舗の拡大や営業時間短縮に加え、消費増税による節約志向なのか、全般的に客数が振るわず、売上は「洋風」96.3%、「和風」94.1%。「中華」は忘年会シーズンに合わせたビールの値引きなどの各種キャンペーンを連続して打ち出し、売上げは104.2%。「焼き肉」はお得なキャンペーンの奏功や、冬休みのファミリー需要が堅調で、売上げは104.3%となった。
   パブ•居酒屋業態の飲酒業態は、若者を中心に忘年会を敬遠する風潮があり、全体的に宴会需要が振るわず、「パブ•ビアホール」が売上げ97.3%、「居酒屋」は売上げ94.8%となった。ディナーレストラン業態のディナーレストランでも法人の忘年会減少の影響を受け、特に月後半の集客が伸びなかったところもあり、売上げは99.6%となった。
   喫茶業態の商業施設立地の店舗では、消費増税後、客数が伸び悩むところが多いものの、価格改定などで単価が上昇、売上げは103.3%となった。