2019.03.12(火) |
紅茶の香りによる高齢者のQOL向上の研究に着手 三井農林、鹿児島県西之表市、筑波大学の三者は 産官学による共同研究 |
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三井農林(株)(本社東京都港区、堺弘行代表取締役社長)、鹿児島県西之表市、筑波大学の三者は、産官学の連携で、2018年より西之表市在住の高齢者に対するQOL(=Quality Of Life、生活の質)支援活動の取り組みを開始した。同社ではその一環として、紅茶の香りによる高齢者のQOL向上を目的とした研究を行っている。本研究においては、不眠意識がある高齢者を対象に、就寝時に紅茶の香りを嗅ぐことによって起こる心身への作用を検証した。その結果、高齢者の快適な眠りに紅茶の香りが有効である知見が得られた。同社はこれまでも香りの研究を重ね、紅茶の香りの心身への作用*1及び睡眠への影響*2について発表している。
今回、新たに得られた知見については、第20回日本健康支援学会年次学術大会(2019年3月2日~3月3日、宮城県仙台市)、2019年自然と共生するスマートエコアイランド種子島シンポジウム(2019年3月9日、鹿児島県西之表市)にて発表した。
【研究知見】
本研究では、有効性が認められた紅茶の香りを、不眠意識がある高齢者の方に1カ月間継続使用いただいた。結果として、ふとんの中にいる時間に対する実際の睡眠時間(睡眠効率)の有意な上昇が認められた(図1)。さらに認知機能低下がみられた高齢者の方は認知機能が向上し、うつ傾向の方はうつ気分の改善が認められた。
【研究概要】
紅茶の香り(紅茶香気水)を使用したグループと対象品の水を使用したグループの2群間で比較を行った。
対象:不眠意識がある西之表市在住の高齢者16名(平均年齢75.1±4.5歳)
介入方法:試験品(紅茶の香りまたは水)を就寝時に超音波式アロマディフューザーで寝室空間に拡散し、連続して1カ月間使用していただいた。活動量計を身に着けて日中と睡眠中の活動量を計測し、介入前後に認知機能やうつ状態に関する心理質問紙に回答していただいた。
測定内容:
■活動量(睡眠効率、入眠時間、中途覚醒回数、寝返り回数など)
■認知機能(ミニメンタルステート調査:MMSE)
■うつ状態(うつ性自己評価尺度:SDS)
今後も鹿児島県西之表市、筑波大学と連携し、地域高齢者のQOL向上支援を目指し紅茶の香りの研究を続けていく。
*1:日本味と匂学会第51回大会(2017年9月25日~9月27日、兵庫県神戸市)
*2:日本味と匂学会第52回大会(2018年10月29日~10月31日、埼玉県大宮市)
今回、新たに得られた知見については、第20回日本健康支援学会年次学術大会(2019年3月2日~3月3日、宮城県仙台市)、2019年自然と共生するスマートエコアイランド種子島シンポジウム(2019年3月9日、鹿児島県西之表市)にて発表した。
【研究知見】
本研究では、有効性が認められた紅茶の香りを、不眠意識がある高齢者の方に1カ月間継続使用いただいた。結果として、ふとんの中にいる時間に対する実際の睡眠時間(睡眠効率)の有意な上昇が認められた(図1)。さらに認知機能低下がみられた高齢者の方は認知機能が向上し、うつ傾向の方はうつ気分の改善が認められた。
【研究概要】
紅茶の香り(紅茶香気水)を使用したグループと対象品の水を使用したグループの2群間で比較を行った。
対象:不眠意識がある西之表市在住の高齢者16名(平均年齢75.1±4.5歳)
介入方法:試験品(紅茶の香りまたは水)を就寝時に超音波式アロマディフューザーで寝室空間に拡散し、連続して1カ月間使用していただいた。活動量計を身に着けて日中と睡眠中の活動量を計測し、介入前後に認知機能やうつ状態に関する心理質問紙に回答していただいた。
測定内容:
■活動量(睡眠効率、入眠時間、中途覚醒回数、寝返り回数など)
■認知機能(ミニメンタルステート調査:MMSE)
■うつ状態(うつ性自己評価尺度:SDS)
今後も鹿児島県西之表市、筑波大学と連携し、地域高齢者のQOL向上支援を目指し紅茶の香りの研究を続けていく。
*1:日本味と匂学会第51回大会(2017年9月25日~9月27日、兵庫県神戸市)
*2:日本味と匂学会第52回大会(2018年10月29日~10月31日、埼玉県大宮市)