2017.09.21(金) |
古民家ツーリズムの活性化に向け 一般社団法人全国古民家再生協会と 包括連携協定を締結(JTB) |
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(株)JTB(本社東京都品川区、髙橋広行代表取締役社長/以下、JTB)と、一般社団法人全国古民家再生協会(本部東京都港区、園田正文理事長/以下、古民家再生協会)は、古民家ツーリズムの活性化を主眼として、9月21日に包括連携協定を締結した。
古民家の一例(滋賀県長浜市)
これによりJTBと古民家再生協会は以下の取り組みを行います。
(1)古民家を有効に利活用すること
(2)滞在型•体験型のプログラムを開発すること
(3)地域コミュニティとの交流を喚起すること
(4)古民家再生地域の観光行政•DMOと連携強化すること
(5)古民家再生地域の広報•PRを行うこと
(6)その他、古民家ツーリズムの活性化に関すること
政府が示す「明日の日本を支える観光ビジョン」でも提唱されているように、国内旅行消費額の拡大やインバウンド4,000万人時代を見据えた観光先進国への進化には、地方創生の礎ともなる観光資源のさらなる魅力アップと、地域の関係人口•交流人口の拡大が不可欠と考えられている。その一方で、地域の人々との交流促進につながる国内ロングステイを含む滞在型観光においては、滞在施設の不足•施設情報の不足(ロングステイ財団調査統計2017)等の課題がある。
現在全国には約1,000万戸の空き家があり、そのうち木造住宅の約1割程度が古民家と推定されている(古民家再生協会調べ)。観光施設としての古民家の役割や価値はもちろん重要だが、さらに宿泊施設として利用できる古民家は、滞在経験そのものが貴重な観光資源となるかけがえの無い有形資産だ。
古民家はまた短期滞在から長期滞在まで幅広い期間の利用も可能で、日本人はもちろん外国人観光客にとっても、思い通りの時間を過ごしながら日本の文化や日常生活に触れる機会を提供する。そして、地域でのロングステイは経済効果を生みだすばかりでなく、地域の人々との交流を育み、新しい交流文化を創出するきっかけとなる。
JTBは古民家再生協会との協力により、遊休資産となっている古民家の利活用に取り組むことで地域の空き家率抑制に貢献するとともに、自然・文化・歴史とのふれあいや人々との交流の創造を通じて、古民家ツーリズムの活性化、地域の活性化に取り組んでいく。
<古民家ツーリズムとは>
日本固有の伝統文化の結晶である古民家とそれを取り巻く地域の暮らしを楽しむことを目的とした滞在型の旅行。
<古民家の定義>
古民家の定義は民俗学では一般庶民が住む古い建物とされるが、全国古民家再生協会では、築50年以上を経過した木造軸組構法の伝統構法または在来工法の住宅を古民家と定義。
*一般社団法人全国古民家再生協会(全国64支部•会員数約400名)
2011年2月グリーン建築推進協議会として創立、法人化に伴い2015年3月一般社団法人全国古民家再生協会として設立。全国の都道府県に支部が設置されており、これらの団体によって構成された組織である。各支部においては、内閣府認可一般財団法人職業技能振興会により認可を受ける「古民家再生協会」が事務局を運営している。