2017.06.25(月)

外食市場5月の動向─

客数苦戦も客単価上昇で

売上げは前年を上回る

  5月の全体概況は、ゴールデンウィークの休日が土曜日と重なり短くなったこと、雨天日が多かったことに加え、休祝日や「ハレの日」以外はやや節約傾向が見られ、ゴールデンウィーク明けの客足は弱めに推移した。一方で高付加価値メニューの堅調や価格改定などで客単価の上昇が続いており、全体売上げは100.4%とほぼ前年並みながら、21ヵ月連続して前年を上回った。 


   業態別概況ではファーストフード業態の全体売上げは101.8%と前年を上回った 「洋風」は消費者参加型キャンペーンを展開した店が牽引し、客数上昇、売上げは104.1%。「和風」は定食メニューやトッピング訴求の好調、価格改定等で客単価の上昇が続いており、売上げは101.6%となった。
   「麺類」は昨年のメディア露出の反動などもあり客数減少、売上げは99.2%。「持ち帰り米飯•回転寿司」は、価格が高めの商品投入による客単価上昇が続いており、売上げは101.7%。「その他」は「アイスクリーム」が気温が下がった時期に低調となり、売上げは96.2%となった。
   ファミリーレストラン業態の全体売上げは98.6%と前年を下回った 業種別では「洋風」は、高付加価値メニューへの支持は引き続きあるものの客数減の影響が大きく、売上げは96.9%。「和風」は連休明けの平日の集客が振るわず売上げ97.0%。「中華」は引き続き、お客様感謝キャンペーンによる集客増で売上げは105.2%。「焼き肉」は伸び率が縮小したものの、101.7%と18ヵ月連続して前年を上回った
   パブ•居酒屋業態では、「パブ•ビアホール」は順次オープンしたビアガーデンが予想外の気温で苦戦、売上げ」は98.0%。「居酒屋」は引き続き他業態との競争や店舗減少のため、売上げは96.3%となった。
   ディナーレストラン業態は連休明け平日に客数減が見られたものの、大型商業施設への新規出店や客単価に支えられ、売上げは101.9%となった 喫茶業態は訴求力のある季節メニューが打ち出せず客数が減少、売上げは98.3%であった