2015.01.14(水) |
下伊那郡内の飲食店で
腸管出血性大腸菌による
食中毒が発生!
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14日、飯田保健所は下伊那郡内の飲食店「焼肉レストラン孫悟空」を食中毒の原因施設と断定し、この施設に対し1月14日から1月17日まで4日間の営業停止を命じた。
患者は平成26年12月28日から12月30日にかけてこの施設で食事をした3ループ10名中の3グループ5名で、飯田保健所等が行った検査により、患者便及び食品から腸管出血性大腸菌O157が検出された。 なお、患者は2名が現在も入院中だ。
この食中毒事件は1月8日から10日にかけて、飯田市内の医療機関から腸管出血性大腸菌O157 の患者発生の届出が飯田保健所にあった。飯田保健所による調査結果によると、患者は平成26年 12月28日から12月30日にかけてこの施設で食事をした3グループ10名中の3グループ5名(下伊那郡、飯田市など在住)で、12月30日午後5時頃から腹痛、血便、発熱などの症状を呈していた。
患者はこの施設が提供した食事を共通して食べていたこと、飯田保健所等が行った検査により患者便及び食品から腸管出血性大腸菌O157 が検出されたこと、患者の症状は腸管出血性大腸菌による食中毒の症状と一致していたこと、患者を診察した医師から食中毒の届出があったことから、飯田保健所はこの施設で提供された食事を原因とする食中毒と断定した。
参考までに患者へ提供されたメニューは、牛ホルモン、牛カルビ、牛サガリ、牛レバー、豚ロース、マトン、ビビンバ、 サラダなどであった。
長野県内(長野市含む)における食中毒発生状況(本件含む)は、平成26年度(うち長野市)15件(1件)1,341名(8名)、平成25年度(うち長野市)20件(3件)541名(33名)となっている。
〈腸管出血性大腸菌による食中毒の特徴〉
腸管出血性大腸菌は、主に牛や羊など反芻動物の腸管内に生息している。食肉の生食あるいは加熱不十分で提供されたひき肉料理などが、原因食品となるケースが多くある。また、牛の糞便に汚染された川や湖で感染することやふれあい牧場などで動物から直接ヒトへ感染することもある。熱に弱く、75°C、1分間の加熱で死滅するが、感染力が強く、50個程度の菌量で食中毒を起こすことがある。
症状は潜伏期間が2〜7日(平均3〜5日)と長く、下痢、腹痛、発熱などの症状が現れるが、重症化すると、激しい腹痛と血便を主症状とする出血性大腸炎を発症し、まれに溶血性貧血や溶血性尿毒症症候群 (HUS)などを併発する。幼児や高齢者など体の抵抗力が弱い方は、重篤な症状となることがあるので、特に注意が必要である。
予防方法は、トイレの後、調理の前、調理中、食事の前は、石けんでよく手を洗う。腸管出血性大腸菌に対して感受性の高い幼児や高齢者には、食肉の生食など感染源となる可能性が高い食材は避ける。また、焼肉などの場合は生肉用の取り箸と食べるための箸を使い分けて、肉の中心部まで十分に加熱してから食べる。
生肉を扱ったまな板、包丁などは菌が付いている可能性があり、きちんと洗浄•消毒しないと他の食品を汚染してしまうことがある。これらの生肉を扱った調理器具等は必ず洗剤でよく洗ってから、熱湯や塩素系の漂白剤などで消毒する。
この件のお問い合わせは県飯田保健所 食品•生活衛生課 食品衛生係 (次長)北澤勝 (課長)松沢寿次 (担当)田中隆まで(電話0265-53-0446〈直通〉0265-23-1111〈内線2161〉FAX0265-53-0469)。
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