2014.07.24(木) |
上田市の仕出し弁当屋で
黄色ブドウ球菌による
食中毒が発生に
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24日、上田保健所は上田市内の仕出し弁当屋「(株)ふじ食品」を食中毒の原因施設と断定し、この施設に対し7月24日から7月27日まで、4日間の営業停止を命じた。
患者(神奈川県、埼玉県等)は、7月20日にこの施設で製造された弁当を食べた63グループ1,722名中の28グループ451名で、上田保健所が行った検査により、患者便及び調理従事者便等から黄色ブドウ球菌が検出された。なお、患者は全員快方に向かっている。
この食中毒事件の探知は7月20日、上田地域広域連合消防本部から「菅平高原で行われているサッカー大会の複数の会場で、嘔吐症状を呈する患者が多数発生し、現在緊急搬送しており、食中毒の可能性がある」 旨の連絡があった。
上田保健所による調査によると、患者は7月20日にこの施設で製造された弁当を食べた63グループ 1,722名中の28グループ451名で、7月20日午前11時頃から嘔吐、吐き気、腹痛などの症状を呈していた。
患者はこの施設で製造した弁当(三色丼)を共通して喫食していたこと、上田保健所が行った検査により、患者便、調理従事者便、保存されていた弁当等から黄色ブドウ球菌が検出されたこと、患者の症状は黄色ブドウ球菌による食中毒の症状と一致していたこと、患者を診察した医師から食中毒の届出があったことから、上田保健所はこの施設で製造された弁当を原因とする食中毒と断定した。
患者らへ提供されたメニュー(三色丼)は、チキン照焼、鳥そぼろ、さけフレーク、青じそ漬物、ごはんであった。参考までに長野県内(長野市含む)における食中毒発生状況(本件含む)は、平成26年度(内 長野市)7件(1件)873名(8名)、平成25年度(内 長野市)20件(3件)542名(33名)となっている。
- 黄色ブドウ球菌による食中毒の特徴。黄色ブドウ球菌は人をはじめとする種々の動物の皮膚や気道上部、腸管などの粘膜に生息しており、切り傷などを化膿させることがある。このような手荒れや化膿創のある手で直接調理することにより、食品を汚染することがある。
- この菌の中には食品中で増殖する際に毒素(エンテロトキシン)を産生するものがあり、この毒素が産生された食品を食べることにより食中毒を引き起こす。この菌は通常の加熱で死滅するが、産生された毒素は熱に強く、100°C20分の加熱でも失活しない。原因食品としておにぎり、弁当、和菓子、シュークリームなどが重要視されている。
- 症状は潜伏時間が30分〜6時間(平均3時間)と非常に短く、その症状は吐き気、嘔吐を主とし、下痢や弱い発熱を伴うことがある。症状は通常24時間以内に改善し、特別な治療は必要ないとされている。
- 予防方法は調理前、調理中は手指の洗浄消毒を十分に行い、調理の際はマスク、手袋等を着用する。手指などに化膿巣のある人は、素手で食品に触れないようにする。食品を調理した後はなるべく早く食べるようにして、調理後の室温放置はやめる。食品を保存する場合は、10°C以下で保存する。特におにぎり等を握るときは、ラップなどを利用して食品に直接触れないようにする。
お問い合わせは、県健康福祉部 食品•生活衛生課 食品衛生係 (課長)高木正明 (担当)吉田徹也、塚田竜介まで
(電話026-235-7155〈直通〉026-232-0111〈内線2658)〉FAX026-232-7288)。
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