2014.03.26(水)
下高井郡の旅館でノロウイルスによる
食中毒発生、12名の患者は全員快方に

 北信保健所は26日、下高井郡野沢温泉村の旅館「ゲンベ荘」を食中毒の原因施設と断定し、この施設の調理部門に対し、3月26日から3月28日まで3日間の営業停止 (この施設は3月19日から営業を自粛)を命じた。
 患者は3月14日から、この施設を利用した4グループ17名中の2グループ12名で、県環境保全研究所及び関係自治体が行った検査により、調理従事者便及び 患者便からノロウイルスが検出された。なお、患者は全員快方に向かっている。
この食中毒は3月18日、大阪市から「3月14日から16 日まで下高井郡内の旅館に宿泊した1グループ13名中8名が食中毒様症状を呈し、その一部を診察した大阪市内の医療機関の医師から食中毒の疑いがあるとの通報を受けた」との連絡が、県健康福祉部食品・生活衛生課を通じ北信保健所にあった。
 北信保健所による調査によると、患者は3月14日から3月17日までの間、当該施設を利用した4グループ17名中の12名(大阪府、東京都)で、 3月16日午前8時頃から嘔吐、発熱、下痢などの症状を呈した。
 患者はこの施設が提供した食事を共通して喫食していたこと、県環境保全研究所及び関係自治体が行った検査により、調理従事者便及び患者便からノロウイルスが検出されたこと、患者の症状はノロウイルスによる食中毒の症状と一致していたこと、患者を診察した医師から食中毒の届出があったことから、北信保健所はこの施設の食事を原因とする食中毒と断定した。
 参考までに患者らへ提供されたメニューは、3月14日夕食が陶板焼き(キャベツ、もやし、ピーマン、人参、えのき、 しめじ、豚肉)、鶏カツ(キャベツ、オレンジ、パセリ付)、ブリの照り焼き、 じゃがいもそぼろ餡かけ、豚汁、野沢菜など。3月15日朝食はアジフライ(キャベツ、パセリ付)、オムレツ、こごみの 和え物、野沢菜、味噌汁などである。
 長野県内(長野市含む)における食中毒発生状況(本件含む)は、平成25年度 (内 長野市)20件 (3件)541名 (33名)、平成24年度 (内 長野市)19件 (1件) 520名 (15名)となっている。