飲食産業新聞

生の「あんず」はこの時期限定

“あんず”の出荷がスタートする
生は「ハーコット」が人気に!

2015.06.18(木曜日)

 信州の初夏の味、長野県産“あんず”の出荷が始まった。早生種の「平和」「信州サワー」から始まり、7月中旬の「 信州大実」「信月」までいろいろな品種が楽しめる。近年は生で食べておいしい品種「ハーコット」が人気だ。主な産地は千曲市、長野市等で、出荷予定期間は6月中旬〜7月中旬となる。
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【ハーコット】
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県オリジナル品種【信月】
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県オリジナル品種【信州サワー】
〈“あんず”の紹介〉
 あんずの原産地•中国からの伝来は平安時代まで遡る。県内の主産地•千曲市周辺では、江戸時代に松代藩真田家に輿入れをした姫様が国もと(現在の愛媛県宇和島市)から苗を取り寄せて植えたのが栽培の始まりと言われている。果肉は古くから「杏干し」として利用されて来たが、現在は生食用やジャムやシロップ漬け等の加工用にも用いられている。
 県農政部園芸畜産課調べによると、県内の生産状況は平成24年の結果樹面積が116㌶、収穫量986㌧、25年の結果樹面積は117㌶、収穫量493㌧、26年の結果樹面積は115㌶、収穫量1,037㌧となっている。結果樹面積とは果実を収穫できる面積である。

〈産地からひとこと! ~JAちくま~〉
 開花期間中の低温や降雪により、実のつきを心配しましたが順調に生育しました。5月の高温干ばつにより、多少小粒傾向ですが美味しいあんずとなりましたので是非ご賞味ください。ご購入方法はJA ちくまホームページにてあんず購入の受付を行っております。 なお数に限りがございますので注文はお早目にお願いいたします。
 産地の問い合わせ先はJAちくま 営農経済部きのこ果実課 担当:長門裕二、竹内章まで(電話026-261-0180 FAX026-261-0181 URL http://www.ja-chikuma.iijan.or.jp/)。
〈県試験場の“あんず”研究〉
県果樹試験場では昭和30年代から加工に適した品種の育成を進めて来た。これまでにシロップ漬けに適する大玉の「信州大実」や「信山丸」などを育成した。近年は生食用の需要の高まりに応えるため、平成20年に生食・加工兼用の「信州サワー」を品種登録した。現在もより甘く、生食に適した品種の育成を進めている。

 この件のお問い合わせ先は長野地方事務所農政課 生産振興係 (課長)若林秀行 (担当)曽山岩美まで(電話026-234-9514<直通> 026-233-5151<代表>内線2186 FAX026-234-9513)。
mail-new.png nagachi-nosei@pref.nagano.lg.jp