飲食産業新聞

松本市内の仕出し屋でノロウイルス食中毒発生


2013.12.17(火曜日)

 松本保健所は17日、松本市内の仕出し屋「覇伊珈羅屋」(はいからや)を食中毒の原因施設と断定し、この施設に対し平成25年12月17日から12月20日まで、4日間の営業停止を命じた。
 患者は12月10日及び11日にこの施設で調理された仕出し弁当を喫食した5グループ65名中の3グループ35名で、環境保全研究所が行った検査により、患者便及び調理従事者便からノロウイルスが検出された。なお、患者は全員快方に向かっている。
 事件の探知は12月12日、松本保健所に安曇野市内の医療機関から「本日、胃腸炎症状を呈した患者3名を診察した。全員が同じ事業所に勤務しており、同じ弁当を喫食していることから食中毒の疑いがある」旨の連絡があった。
 松本保健所による調査によると、患者は12月10日及び11日にこの施設で調理された仕出し弁当を喫食した5グループ65名中の3グループ35名(安曇野市、松本市他在住)で、12月11日午後3時頃から下痢、発熱、腹痛などの症状を呈していた。
 患者はこの施設で調理された仕出し弁当を共通して喫食。県環境保全研究所が行った検査により、患者便及び調理従事者便からノロウイルスが検出され、患者の症状はノロウイルスによる食中毒の症状と一致していた。これらのことから、松本保健所はこの施設で調理された仕出し弁当を原因とする食中毒と断定した。
 患者らへ提供された主なメニューは、12月10日の弁当がポークピカタ、レタス、スパゲティー、春雨サラダ、 ネギチャーシュー、ほうれん草のお浸し、ご飯等。12月11日の弁当が焼肉、レタス、スパゲティー、サバの味噌煮、タコの 酢の物、ポテトサラダ、漬物、ご飯等であった。
 参考までに長野県内(長野市含む)における食中毒発生状況(本件含む)は、平成25年度(内長野市)14件(2件)375名 (10名)、平成24年度(内長野市)19件(1件)520名(15名)となった。
なお、ノロウイルスによる食中毒の症状、特徴、予防方法は12月13日付けのインフォメーションに記載している。